富山県 穴の谷の霊水は美味いのか?でも書いたように、富山は日本で最も水の美味しい県のひとつ。
名水百選をみても、たいていは山間の湧水などが選ばれている。
そんな中、富山県とは言えども県庁所在地の富山市の、さらに中心市街地にある、平成の名水百選の石倉町の延命地蔵の水はどうなのだろう?
中心市街地と言っても、石倉町は、厳密にはちょっと中心地より離れている。
とはいえ、1kmも離れていない。
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ここも、穴の谷の霊水同様、「万病にきく水」として知られ、お地蔵さんが祀られている。
延命地蔵の水は井戸水らしいが、こんな街中で水質的に大丈夫なのだろうか?
とある有識者に聞いたら、延命地蔵の水は水質調査もちゃんとされており問題無いとのこと。
ここには昼も深夜でも、結構な人が水を汲みにやってくる。
味は、個人的にはあまり美味しくなかった。ちょっとぬるめかなぁ。
ただ、緑茶を飲むには最適という人もいるので、家で冷やして飲んだりするといいのかもしれない。
井戸水と言うが、元々の水源はやはり立山なのだろうか。
水系を辿っていくと、常願寺川につながるのでやはり立山なのだろう。
前述の有識者の方に聞くと、常願寺川はザルのような構造になっているようで、常願寺川に流れてきた立山からの大量の水は、富山平野の扇状地の下を濾過するように流れているとのこと。
逆に、富山平野を切り裂くように流れる神通川は、水路のような構造で、他の平野の下には神通川の水が流れたりしないそうだ。
富山県の中央を分断するかのように存在する呉羽山、城山より東のエリアは成願寺水系とのこと。
(滑川市ほど東ならば、立山からの水だろうが、成願寺水系とは違うはず)
この石倉町の周辺には、水にまつわる地名が多い。
泉町、大泉町、小泉町など・・・。
ちなみに・・・、第二次世界大戦の富山大空襲では、当時の市街地の99.5%を焼失し、広島、長崎への原子爆弾投下を除く地方都市への空襲としては、日本の中でも最も被害が大きかったそうだ。
(ボクの家の墓には、現在も第二次世界大戦の空襲の焼夷弾の焼け跡が残っている)
そのような時、水は最も貴重なライフラインのひとつだろう。
大空襲の時も、この水が多くの人々の命を救ったとしたら、ありがたみが増すというか感慨深いものがある。
多少判りにくい場所にはあるが、富山に来訪された方は中心地から近いこともあるので行ってみると良いですよ。