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幸せになれるトンカツ ~ 大森 丸一

幸せになれるトンカツ ~ 大森 丸一

美食家でトンカツが好きな人に教えてもらったトンカツの名店「大森の丸一」。
蒲田にある丸一や鈴文はこちらのお店の暖簾分けで、大森の丸一が総本山と聞いています。

JR大森駅近くの、かなり古そうで気合の入った建物のお店です。
店内はそこまで古そうでは無いのですが。

看板には「味のとんかつ 丸一」とありますが、「味の~」とは結構古くさいキャッチコピーではないでしょうか。笑
また、電話番号は「762-2601」とあり、「03-3」では無いところに歴史が感じられますね。
東京23区の電話番号が10桁に(03の後に3が付いた)なったのが1991年ですから、少なくとも24年ぐらいは経っているということですね。

伺ったのは、休日の18時過ぎ。
店先には先に3名並んでいて、15分ぐらい待ってから店内に案内されました。

大森の丸一は昼は11時半~13時、夜は17~19時と1日たったの3時間半しか営業していません。
そして、店舗は16席程度とさほど大きくなく、かつ一つ一つ丁寧に作っているので回転も悪く、ほぼ並ぶことが必須となります。
ご丁寧に入り口には「お急ぎの方はご遠慮下さい」と書いてあります。
料理が出てくるのが遅いから、怒る人とかいるんだろうなぁ。

水曜、日曜、祝日は休みですし、ヘタすると18時45分ぐらいにはラストオーダーになるらしいので、タイミングが合わないとなかなか食べることが難しいお店です。

こちらには何回も来ていますが、今回は約1年ぶりでしょうか。
いつものとおり「とんかつ(ロース)定食」(1,500円)、ごはん大を頼みます。
メニューには「大とんかつ定食」もあるのですが、普通のロースカツでも結構ボリュームがあると思います。

ラードが入った平たい鍋で揚げるのですが、一度に2~3枚ぐらいしか揚げなられないので、調理に時間がかかります。
豚肉の脂身を包丁で切って、それの切れ端を鍋にいれてラードにしています。
すべてのラードが肉の脂から作っている訳では無いと思いますが、まさに出来たての油(脂)ですね。

10分ほどして、まずは漬物と豚汁が出てきます。
次いでかなり大盛の白飯。
そして、たくさんのキャベツの上に乗った熱々の揚げたてロースカツ。
かなり久々ですが、美味しそうです。

卓上には甘口ソース、辛口ソース、醤油、アンデスの紅塩、ひんぎゃの塩、カラシ、七味などがあります。
まずは、カラシをお皿に盛って、甘口ソースをかけて食べます。

うーん、ジューシーなカツですね。
というより、少し油のキレが悪く、ジットリしてる感があります。

最近流行りの小洒落たカツとは違った、昔ながらのガツンと来るタイプのカツです。

ジットリとしているとは言いましたが、これがそう悪くはないのです。
適度に脂身が付いたトンカツをひとくち口に入れ、ごはんを頬張ると、
「あーうまー、とんかつ定食食べてるなー」
っとなるんですよね。

とろける脂身が好きなトンカツ好き、特にロースが好きな人なら、この幸せ感をわかってもらえるのではないでしょうか。

豚の臭みは無く、脂身も甘いですね。
調味料は色々ありますが、甘口のソースはやはり少し甘めなので、辛口ソース+カラシがバランスいいかな。
ここのトンカツの油感と塩はあまり合わない気がするし、醤油も風味がマッチしないなあ。

豚汁は小さな豚肉が少々で、ニンジンなどの野菜がたっぷり入っていますが、ちょっと味付けが人工的で濃いかなぁ。
漬物はぬか漬けで、ほどよく味がしてかなり好きなタイプです。

と、味はそこまで洗練されているようには思わないのですが、大森の丸一は満足感があるのですよ。
ボリューム感にしても、味付けにしても、しっかり食べたなという実感があって、お店を出た時には、
「うーん、腹いっぱいトンカツ食べたなぁ!」
という充足感が半端ないですね。

食べログ「東京」×「とんかつ」ランクNo.1の高田馬場「成蔵」、葛飾の「」、などとは方向性が違う、昔ながらのオトコっぽい「豚カツ」です。

今風ではないので、特に女性などからの評価は低いでしょうし、一般受けしないのかもしれませんが、とんかつ好きには是非食べてもらいたいお店です。

そういえば、最近は蒲田の丸一、鈴文にもご無沙汰でレビューも書きなおしたいと思っているので、その辺の姉妹店など食べ終わったら、また伺ってガッツリいきたいですね。

都内で5本の指に入るぐらい好きなとんかつ屋さんです。
リピあり。(^^)

丸一

夜総合点★★★★ 4.5

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