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福岡の吉田苑に行ってきました。それとJPLAY FEMTOとJRiver Media Center

吉田苑に行ってきました in Fukuoka

以前より行ってみたかった福岡にある吉田苑 http://www.yoshidaen.com/ というオーディオ屋さん。
偶然偶然、出張先のお客様の会社がメチャメチャ近くにあったので突撃してきました。

吉田苑というのはネットでも有名なオーディオ屋さんで、ショップで改造したオーディオ機器なども販売しているマニア向けのお店。
ふらっと立ち寄って、店長さんにお話を聞いてきました。

結局、何も買わずに帰ってきましたが、店長さんは終始笑顔で色々お話をしてくれました。
しかし、その話っていうのが面白く、これまで持っていたオーディオの常識が覆るようなものばかり。

こういう超こだわったオーディオ屋さんだと、何百万円、何千万円もする高額機器を使っているんだろうなと思っていたら、そこまでお高いオーディオ機器はなく、値段も納得ができるものばかり。

もちろん、数百万円するスピーカーなどもあって庶民には買えないんだけど、価格だけがつり上がっているような製品は置いてありませんでした。

例えば、吉田苑がオススメする最も音の良いスピーカーのひとつが、DIATONE DS-4NB70。
吉田苑に行ってきました in Fukuoka

DIATONE DS-4NB70はペア1,296,000円の2Wayスピーカー。

DIATONEってまだスピーカー作ってたんか?
っていう感じがしますが、実際に音を聞いてみると「凄いなぁ」の一言。
日本のメーカーの底力を感じますね。

このスピーカー、大きめの箱(エンクロージャー)だけどツイーターが30mm、ウーファーが160mmとその辺の2Wayスピーカーと変わらない。
例えば、B&Wのボトムラインの600シリーズの606だと25mm、165mmだからほとんど同じ。

目の前で「パンっ」と手を叩いたときに、音が瞬間的に出ると同時に音が終息していく。
これがスピーカーのレスポンスが悪いと、音の終息が良くないとのこと。

結局の所、物理的なスピードを考えると、ウーファーのサイズは160mmぐらいに収束するらしい。
ウーファー径が380mmなどになるとレスポンスが不利になるとか。

まあ、そんな気もする。

DAITONE DS-4NB70のような高級スピーカーはなかなか買えないので、前述のB&W 606も聴かせてもらった。

吉田苑に行ってきました in Fukuoka

B&W 606はペアで実売90,000円ぐらい。
ちょっと頑張れば普通の人でも買えるレベル。

そりゃDIATONE DS-4NB70と比べると、ワンランクもツーランクも音質がダウンしているのはわかるけど、それでも十分にいい音が鳴り響く。

アンプやDACはリリック N-mode http://www.nmode.jp/
・X-PM3 1bitデジタルアンプ 140,400円
・X-DU3 1bit D/Aコンバーター 181,440円
が使われている。

吉田苑に行ってきました in Fukuoka

N-mode(リリック)はあのSHARP 1bitアンプを作っていた技術者の方が創業したメーカーで、1bitアンプを作っている。
こんなミニコンポのようなサイズのアンプだけど、凄まじい音がする。

まあ、セットで買うと30万円超と安くはないんだけど、内容を考えると安いとは思う。

強いて言えば、DACからアナログで1bitデジタルアンプに入力するではなくて、DD変換でデジタルアンプに直接デジタル入力して、スピーカー直前まで全部デジタル処理してもらったほうが劣化が少ない。

理論的にはそうなんだけど、アンプにデジタル入力できないのは、それなりに理由があるんだろうな…。

で、606に接続されているスピーカーケーブルをみると、スピーカー付属の安物のような、ヒモみたいに細いものがついていた。
吉田苑に行ってきました in Fukuoka

「これって安いケーブル繋いでるんですか?」
と聞いたところ、
「これが最良のケーブルなんですよ。スピーカーケーブルは細ければ細いほどいいですよ」
とのこと。

蛇やロープみたいに太いケーブルを使うほうが音が良いと思っていたから目からウロコ。
たぶん、hina スピーカーケーブル 雷光/ペアってやつだと思う。

1.5m/pairで30,000円(税込)。
オーディオマニアの世界ではスーパーハイエンドスピーカーケーブルでは格安のほうに入ると思う。
1.5mで50万円ぐらいするスピーカーケーブルもざらにあるから…。

それにしてもB&W 606ってこんなにいい音がするんだ…。
都内の某家電量販店で聞いたときはセッティングが悪かったのか、あまり良い印象がありませんでした。

結局ボクはコストと音質のバランスで「WHARFEDALE DIAMOND 11.2」を買いましたが、吉田苑で606をちゃんと聴いていたら、606を買っていたかも。
まあ、WHARFEDALE DIAMOND 11.2も悪くはないんですけどね。

そしてデジタルオーディオ機器は、クロック回路という機器を搭載し、そこで生成するクロック信号を使って回路を動作させています。
それを同調させて音質向上をはかるのがマスタークロックジェネレーター。

これ、オーディオ好きな方でも使っているのはごく少数だと思いますが(うちで使っていません笑)、高いものになると、
dCS Vivaldi Clock 2,289,600円
ESOTERIC Grandioso G1 2,052,000円
とかしちゃいます。

吉田苑に行ってきました in Fukuoka

吉田苑で勧めているのは、Antelope Audio 10MXっていうもの。
80万円弱の製品ですが、その性能は一級品で、オーディオスタジオでもよく使われているとのこと。

あと、面白かった話としては、
・B&Wは700系よりも600系のほうが良い
・トールボーイスピーカーはフルオーケストラを聴かないのなら要らない
・むしろ小型なブックシェルフスピーカーのほうが点音源化の部分で利がある
・いまはPCオーディオが一番音がいい
・CDトランスポーター+DACやネットワークプレーヤーよりも専用にチューンしたPCが一番ハイエンド
とかかなぁ
(記憶間違いがあったらあとで修正します)

音楽を楽しみたいのか、オーディオ(機器)を楽しみたいのか?でスタンスが変わる、吉田苑は前者ってところかなぁ。

あと、自分的にささったのはPCオーディオの部分。

うちでは自作デスクトップPCにUSBDAC付きのデジタルプリメインアンプのWadia151、それにWHARFEDALEのDIAMOND11.2を組み合わせたPCオーディオを楽しんでいます。

まあ、超オーディオマニアから見れば初心者中の初心者みたいな組み合わせですが、個人的にそこそこ楽しめているので、とりあえずOKです。

で、音楽再生ソフトは昔はiTunesを使っていましたが、いつの頃からかfoobar2000を使うようになりました。

foobar2000はマニアな方にも御用達の音楽再生ソフトで、無料で使えてそこそこ音が良い、なかなかのソフトだと思います。

ただ吉田苑さんに言わせるとfoobar2000は駄目みたいで、JPLAY FEMTOというソフトを薦められました。
簡単にいうと(推奨環境では)PCだけでは再生できないソフトで、タブレットで選曲して使うオーディオです。

これは確かに音がクリアで素晴らしい音質を奏でてくれます。

さっそくうちの自作PCにインストールしたところ、なんとか再生はできましたが、ノイズが乗ってしまうのと、JPLAY FEMTOから一度音をだすと、例えばブラウザ経由のYoutubeなどの音が一切でなくなったりしました。

半日ほど試行錯誤しましたが、なかなか安定せず、これでは使い物にならないのでアンインストールしました。

いくら音が良くてもここまで使い勝手が悪くてはどうしようもありません。
うちのパソコンは、Youtube再生からブログ作成まで4Kモニター(東芝REGZA 49Z720X)で何でもやっているので、音楽のためだけに特化させることはできません。

JPLAY FEMTOを使いこなすのであれば、安くてもいいのでPCオーディオを別途用意すれば良いかなぁ。
まあ、そこまでしなくてもいいかなっと。

そこで吉田苑のオススメ再生ソフトでもある「JRiver Media Center」を導入してみました。
JRiver Media Center

見た目はちょっと前のiTunesみたいな感じのデザインで、使い勝手は良好。

有償ソフトで値段は6,980円。安くはないけど、FLACでの無劣化リッピングも簡単にできるから良いかな?

あと、JRiver Media Centerは導入が簡単。
ソフトをダウンロードしてインストールするだけ、特別な設定はなにもいりません。(うちの環境では)

まあ、7,000円の投資ということを考えるとパソコンのソフトウェアとして考えると安くはないのですが、
オーディオの一部、オーディオアクセサリーとして考えれば高コスパです。

音質面では
JPLAY FEMTOを100点だとすると、
JRiver Media Centerが90点ぐらい。
foobar2000が80点ぐらい、iTunesが65点ぐらいかな?

まあ、オーディオに興味のない女子とかかすると誤差レベルではありますが。
操作性はJRiver Media Centerが一番使いやすいかも。

まあ、JRiver Media Centerの音質をモスバーガーぐらいだとすると、foober2000はマクドナルドぐらい…の差はありません。(笑)
それくらいの差は無いので、そこまでこだわらない人はfoober2000でも楽しめるかなと思います。

オーディオって50万円ぐらいまではコスパがよくって、100万円ぐらいまでは費用対効果も良いというか納得できるレベルらしいですが、その上に行くとコスパはどんどん悪くなります。

例えば、総額50万円のオーディオ機器は音のレベルで言うと70%ぐらいまで行きますが、倍の総額100万円かけても80%ぐらいまでしか上がらないと思います。
200万円ぐらいかけて90%。
300万円ぐらいで95%ぐらい、500万円ぐらいコストをかけて97%ぐらいですかね?

あくまでもイメージですが、どんどんコスパが悪くなりますね。

そんなわけで、うちではそこまでオーディオにお金はかけるつもりはありません。
まあ、とりあえずJRiver Media Centerというプレイヤーを導入した次は、スピーカーケーブルでも変えてみましょうかね、ってところです。

あまりオーディオ沼にハマらないようにして、音楽そのものを楽しみましょう。笑