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安くて面白い、自作系オーディオにチャレンジ Vol.6

前回の続きです。

スピーカーをどうしようかなーと思っている訳ですが、アンプとプレイヤーについてもちょっと考えてみます。

うちのデスクトップの環境には、昨年買ったTEACのアンプTEAC AI-301DA-SPがあるんですが、いまはこれを放置してしまっていて、先日買ったFX-AUDIO- YD-202Jをメインに使ってみてます。

音質ではTEAC AI-301DA-SPのほうが勝ると思いますが、デスクトップオーディオのスペースのことを考えるとFX-AUDIO- YD-202Jのサイズ感は相当魅力です。

とは言え、このままTEAC AI-301DA-SPを放置するのはもったいないですね。

いっそ、TEAC AI-301DA-SPは売り払ってしまうか、逆に、大阪の逸品館というオーディオショップでAIRBOW – AI301 Special Ver.2(売価84,700円税込)に、40,000円かけてチューニングするか、など考えてます…。

AIRBOW – AI301 Special Ver.2は、TEACで言えば上位機種のAI-503(オープンプライス100,000円~120,000円程度)よりも音質が良いらしく、DENONあたりだとPMA-2500NE(定価253,000円税込)ぐらいに匹敵するみたいです。(ほんまかいな?)

結局、デスクトップオーディオのアンプをTEAC AI-301DA-SPからAIRBOW – AI301 Special Ver.2にアップグレードしました

前回、秋葉原のダイナミックオーディオで小型ブックシェルフスピーカーの視聴をしてきましたが、Sonus Faber Lumina1に接続されていたアンプは株式会社リリックのNmode 1bitアンプ X-PM3でした。

で、この1bitデジタルアンプのX-PM3にはデジタル入力が無いのが不思議なんですよね。
 
リリック Nmode 1bitアンプ X-PM3

せっかくの1bitデジタルアンプなので、アンプにデジタル入力ができれば、プレイヤーとアンプをデジタルケーブルで接続し、フルデジタルの無劣化で再生ができるのではないかと…。

ちなみに、SACD/CDプレイヤー本体にDAC(D/Aコンバータ)がついていないのが「SACD/CDトランスポーター」でデジタル出力専用SACD/CD読み取り機です。

一方、SACD/CDトランスポーターにDACが内蔵されているものが「SACD/CDプレイヤー」です。
SACD/CDプレイヤー内蔵のDACを使わず、デジタル出力からそのまま音源を出力すれば「SACD/CDトランスポーター」と同じように使えます。

1bitアンプは結構以前からある技術なので、いまさら解説する必要も無いかもしれませんが、図にすると以下のようになります。

1bitデジタルアンプ アナログとデジタルの解説

下の図だと、CDを一旦D/Aコンバータでアナログに変換してアナログケーブルで伝送し、再度1bitアンプのA/Dコンバータ(7次ΔΣ変調1bit信号生成回路でデジタル(1bit)にして増幅します。

なので、いちいちデジタルの信号をアナログにして、またデジタルに変換するのって劣化しそうだなーと思っていました。

1bitアンプにデジタル入力できたほうが良いじゃん…と。

しかし、デジタル信号でもSACDなどの1bitのデジタル信号で無い限り、CDなどのデジタル信号はマルチビット信号なわけです。

このマルチビット信号を1ビットデジタル信号に変換するためには、D/Dコンバータ(デジタルインターフェイス回路、サンプリングレートコンバーター、マルチビット to 1bit変換などのLSI等)などが必要となります。

1bitデジタルアンプ アナログとデジタルの解説
1bitデジタルアンプ アナログとデジタルの解説

なので、
(1) 1bitアンプの外部のD/Aコンバータの性能+アナログ伝送でのロス+A/Dコンバータのトータル性能
(2) 上述のマルチビット to 1bit変換のD/Dコンバータの性能
のどちらが良いか、どちらが高音質になるか…ということを天秤に掛ける必要があるようです。

なので、リリックNmodeでは、(1)を選択したということでしょう。
マルチビット to bit変換のD/Dコンバータを作るのも簡単では無いと思います。

SHARPの1bitアンプのほぼ最終商品と言える、普及価格帯のプリメインアンプのSM-SX10では
・マルチビット信号を1ビットデジタル信号に変換するための専用LSIを開発・搭載
・このLSIではDVDオーディオの最高サンプリングレート192kHzや、ビットレート16bit~24bitのマルチビット信号を1ビット信号に変換できる
・スーパーオーディオCDのサンプリング周波数2.8MHz(64fs)1ビット信号入力にも対応
という仕様だったようです。

オーディオの足跡 SHARP SM-SX10

それにしても、1bitアンプって1bitデジタル信号で増幅した後、スピーカーを駆動するために再度D/Aコンバータを使うのかと思ってたのですが、1bitデジタル信号はデジタル信号でありながら、そのパルス波形をローパスフィルターに通すと元のアナログ情報が取り出す事ができるそうです。

これにより、一般のリニアPCMに代表されるマルチビット信号と異なり、音の劣化を招くDACを必要としていないとのこと。

なるほど、高い音質を作るのにメリットのある技術なのだなぁと思いましたね。
今更ながらですけど。

最近はデジタルアンプ、D級アンプを謳ったアンプも増えたように思いますが、1bitアンプは全然少ないので、リリックNmodeも頑張って欲しいなと思いました。

というわけで、また次回からはスピーカーの考察に戻りたいと思います。
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