Apple Watchの考察と一覧表、時計のガラスの種類、鉱物など素材の硬さの一覧表などをまとめてみました

Apple Watchを使い始めてからもうすぐ1ヶ月。

結局、Apple Watch購入後にすぐ入院してしまい、今日現在も絶賛入院中なので、Apple Watchの便利さや不便さはまだ実感し辛い状況です。

10月1日から現時点で24日間の入院生活…。決して短くは無いなぁ。

とはいえ、Apple Watchはまあまあ使えるアイテムだと感じているので、
「うーん、となるとApple Watch SEではなく、やっぱり上位モデルのSeries 6のほうが良いなぁ。欲しいなぁ。」
と思えたりしてきました。

それで、いくつか下調べをしてサイトを眺めていると…、なんとApple Watch SEって「サファイヤクリスタル風防」では無いんですね…。
※風防とは、腕時計の文字盤を覆うガラスの部分のことです。

完全に見落としていました。
ショック!

Apple Watch SEは「Ion-X」という強化ガラスで、もちろんそれなりに固くて強度はあるんだけど、傷が付きやすいとのこと…。
Oh my god!!

その他、Apple Watch SEよりもSeries 6のほうが良いなっていうポイントなどをまとめてみました…。

■ 自分がApple Watch Series 6にしたほうが良いと思ったポイント

・アルミケースよりもステンレススチールケースのほうがキレイ!
・しかし、ヨドバシカメラでSeries 6のステンレススチールケースを見たけど、結構ケースが傷付いている…
・展示品とはいえ、壁とかに当てまくったりしてる訳ではないだろうに…
・ROLEXとかのステンレスってあんなに傷ついたかな…?
・それなら、Series 6のチタニウムモデルはどうかな…?
・チタニウムモデルの展示はApple Storeにしかないとのこと…うーん…

・Series 6から搭載されている「血中酸素ウェルネスセンサー」は使ってみたい。
しかし測定には、腕を15秒肘や机の上に固定する必要があるとのことで、実際は気軽に使うことはまず難しいかもしれない。
SpO2(経皮的動脈酸素飽和度)は簡易的なもので、かつ第1世代なので医療用のオキシパルスメーターのようには使えないらしい…

・Apple Watch SEだと、そろそろ解禁されるかもしれない「心電図(ECG)」の機能追加に対応していない!?
ショック!

あと、
・画面の常時点灯
・高速充電可能なS6 SiPチップ
っていうのも魅力あるな。

しかし…、Apple Watch Series 6の「44mmチタニウムケース GPS+Cellularモデル ホワイトスポーツバンド」だと96,580円(税込)もしちゃう。
AppleCareも付けると110,660円(税込)!?

Apple Watch SEの「44mmシルバーアルミニウムケース GPSモデル ホワイトスポーツバンド」だと36,080円(税込)。
「AppleCare+ for Apple Watch SE」5,280円(税込)を付けても、合計41,360円という価格。

その差69,300円。
高い!高すぎる!無いわ!そりゃ無いわ!笑

見た目はほぼ同じ、パッと見の違いはケースがチタンになっただけで、めっちゃんこ変化が無い…。

まあ、だいたいの他人から見れば、Apple Watch ユーザーじゃないとSeries6かApple Watch SEか、アルミなのかチタンなのかも違いがわからないだろうしね。

Apple Watch SEからSeries 6のチタニウムに替えたとして、満足度の上昇率は多分10%も向上しないだろうし!笑
今のApple Watch SEが22,000円ぐらいで下取りに出したとしても、88,660円の追加投資はないね!笑

しかも、チタニウムケースやステンレススチールケースはGPSオンリーのモデルが無く、GPS+Cellularモデルしか無い…。
GPS+Cellularは格安SIMで使えず、キャリア契約必須だから嫌いだし。

ということで、Apple Watchの違いを把握すべく、歴代モデルの特徴を表にまとめました。

歴代モデル特徴一覧はこちらのPDFで見てもらったほうが良いです。
※Series 2以前のモデルはPDFのみ記載

歴代モデル特徴一覧

Apple Watch SEからSeries 6に替えたいと思った大きな理由のひとつが、サファイヤクリスタル風防が採用されていること。

一般的に、腕時計の風防にはアクリルガラス、ミネラルガラス、サファイヤクリスタルの3つの種類があって、
サファイアクリスタルは、キズが付かず割れづらいとして、現代の一般的な時計の風防素材としては最強のもの。

■アクリルガラス(有機ガラス、プラスチック、プレキシガラス)
最も歴史が古い風防素材で、使用されるようになったのは1920年代頃。

歴史あるアンティーク時計にはこのアクリルガラス(プラスチック素材)風防が使用されていることが多く、ミネラルガラス素材に比べて傷がつきやすいというデメリットもある反面、味のある雰囲気を作りには一役買っている。

また、現行品でもオメガのスピードマスターやパネライの一部のモデルでは、風防にアクリルガラス(プラスチック素材)を使っているそう。
比較的柔らかい素材のため、傷がついても磨いて落とせるという特徴がある。
硬さを示す指標のモース硬度は「2」。

■ミネラルガラス(無機ガラス)
ミネラルガラスはアクリルガラス(有機ガラス)と対比して、無機ガラスとも呼ばれる風防素材で、言わば一般的なガラス。
安価なカジュアルウォッチに多く使われている。

硬度はアクリルガラスとサファイアクリスタルの中間に位置して、モース硬度は「3~6.5」程度。

比較的安価な時計にはこのミネラルガラスが使用されることが多く、コーティング処理を行っているものもある。

ミネラルガラスを特殊強化処理をしたものには「クリスタルガラス」「ハードレックス」がある。
クリスタルガラスはサファイヤクリスタルガラスでは無いので注意が必要。

比較的低コストで製造できて、サファイアクリスタルよりは柔らかく、加工し易いといったメリットがある。

しかし、アクリルガラスと同じく使用しているうちに小さな傷がつくことがある。
耐久性を上げるため、ドーム状に形成されることが多い風防素材である。

Apple Watchで採用されている「Ion-X」は、アルミケイ酸ガラスを組み合わせた化学的に強化したAppleのガラスの名称で、ミネラルガラスに分類される。
iPhone8以降、非接触充電の関係上バックパネルにガラスが採用されているが、このガラスは「Ion-X」である。

■サファイアクリスタル
高級時計の多くに使われる「サファイアクリスタル」は人工的に合成したサファイア(コランダム=鋼玉=人工サファイアの粉末を溶かし結晶化した素材)で、通常の利用ではほぼ擦り傷がつかない硬さを誇る。

サファイアガラスのモース硬度は「9」となっていて、あのダイヤモンドがモース硬度「10」。(モース硬度の分類で最上級)
サファイアクリスタルは、ダイヤモンドの次に最も丈夫とされる。

したがって、サファイアクリスタルは非常に硬く、傷に強く、耐久性の高い素材であることがわかる。

サファイアクリスタルは化学物質にも強く透明度も高く、腕時計の風防には理想的な素材である。
ただし、擦り傷に対する耐性と、落として割れないかは別の問題。割れる時は派手に割れてしまう。

自分も昔ROLEXを公園のコンクリートの土管で強打したことがあるが、教科書どおりパッキリとヒビが入って割れました。笑

ROLEX「DAYDATE」は1970年代後半からサファイアクリスタルを採用している。
現在のROLEXなどの高級時計のほとんどがサファイアクリスタル風防を使っている。

サファイアクリスタルはミネラルガラスやアクリルガラスのように量産ができずコストが高いため、高級腕時計以外ではあまり普及していない。

サファイアクリスタルは、高純度アルミナ(純度の高い酸化アルミニウム)の単結晶で、生成には2000℃の高温と高圧が必要。
時間をかけて結晶化させていく。

サファイアガラスはさまざまな形状に加工でき、平面、ドーム型、溝掘り、または研磨といった異なるデザインに時計を仕上げることができるが、この硬さのおかげで加工は簡単ではない。

サファイアクリスタルの成形にはダイヤモンドを使った研磨しか方法がない。
ほとんどの腕時計の風防はフラットに磨き上げているのはそのためだ。

しかし、まれにサファイアクリスタルを敢えてドーム型に加工した存在感のあるモデルも存在する。

例えば「フランク・ミュラー」の「トノウ・カーベックス」は、柔らかなカーブを描いたサファイヤクリスタル風防を採用しているが、これは分厚く切り出したサファイアクリスタルを、表裏それぞれ研磨を重ねて時間をかけて成型している。

サファイヤクリスタルをドーム型加工する場合、平面仕上げより5〜10倍のコストがかかる。

サファイアクリスタルと呼ばれるのは宝石のサファイアと組成が同じであることに由来している。
名称としては「サファイヤクリスタルガラス」とも呼ばれることがあるが、実際にはガラスではない。

また、サファイヤクリスタルに傷防止加工をしたものや、ROLEXのミルガウスのようにサファイヤクリスタル自体にグリーンを着色したもの(グリーンはROLEX社のコーポレートカラーである)、無反射コーティングをしたものも存在する。

なお、iPhone 5s以降とiPad Proのカメラレンズカバーにはサファイアクリスタルが採用されている。
ホームボタンに内蔵された指紋認証センサーのTouch IDにもサファイアクリスタルが採用されているという資料もある。

■モース硬度
モース硬度とは、標準となる10種類の鉱物を選び出し、鉱物をこすり合わせて、どちらに傷がつくかを判断する指数。
最も硬い素材を10とし、最も柔らかい素材を1として、10段階の数値を割り当てている。
1812年にドイツの地質学者・鉱物学者、フリードリッヒ・モース (Friedrich Mohs)が考案した尺度になる。

モース硬度とは「あるものでひっかいたときの傷のつきにくさ」であり、「たたいて壊れるかどうか」の堅牢さではない。

モース硬度一覧表のPDFはこちら

モース硬度(MH)素材名
0.2Cesium (セシウム)セシウム
0.3Rubidium (ルビジウム)ルビジウム
0.4Sodium (ナトリウム)ナトリウム
0.5Potassium (カリウム)カリウム
0.6Lithium (リチウム)リチウム
1~2Asphalt (アスファルト)アスファルト
1.5Lead (レッド)鉛 (なまり)
1.5Calcium (カルシウム)カルシウム
1.5Gallium (ガリウム)ガリウム
1.5~1.8Tin (ティン)錫 (すず)
2Acrylic Glass (アクリル ガラス)アクリルガラス
2Cadmium (カドミウム)カドミウム
2Halite (ハーライト)/Rock Salt (ロックソルト)岩塩 (がんえん)
2Gypsum (ジプサム)石膏 (せっこう)
2Magnesium (マグネシウム)マグネシウム
2~2.5Amber (アンバー)琥珀 (こはく)
2~2.9Aluminum (アルミニウム)アルミニウム
2.5Claws (クロウ)人間の爪 (にんげんのつめ)
2.5~3Gold (ゴールド)金 (きん)
2.5~4Copper (カッパー)銅 (どう)
2.5~4Silver (シルバー)銀 (ぎん)
2.5~4.5Pearl (パール)真珠 (しんじゅ)
3~4Brass (ブラス)真鍮 (しんちゅう)
3~4Marble (マーブル)大理石 (だいりせき)
3.5Copper coin (カッパー コイン) / 10-yen coin(10円コイン)・bronze(ブロンズ)銅製硬貨/10円玉・青銅
3.5~4Coral (コーラル)珊瑚 (さんご)
4Bell Metal (ベル メタル)鐘銅 (しょうどう)
4Magnesium oxide (マグネシウム オキサイド)酸化マグネシウム (さんかまぐねしうむ)
4~5Iron (アイロン)鉄 (てつ)
4.3Platinum (プラチナム)白金(はっきん) / プラチナ
4.5Woodworking nails (ウッドワーキング ネイルズ)木工用の釘 (もっこうようのくぎ)
4.8Palladium (パラジウム)パラジウム
5Manganese (マンガン)マンガン
5Nickel (ニッケル)ニッケル
5Asbestos (アスベスト)石綿 (いしわた/せきめん)
5Obsidian (オブシディアン)黒曜石 (こくようせき)
5Apatite (アパタイト)燐灰石 (りんかいせき)
5Stainless Steel (ステンレス スチール)ステンレス鋼 (すてんれすこう)
5Tempered Glass (テンパード ガラス)強化ガラス (きょうかがらす)
5~5.5Lapis Lazuli (ラピスラズリ)瑠璃 (るり)
5~8Steel (スチール)鋼 (はがね)
5.5Moldavite (モルダバイト)モルダウ石 (もるだうせき)
5.5Knife (ナイフ)ナイフの刃 (ないふのは)
5.5~6.5Opal (オパール)蛋白石 (たんぱくせき)
5.5~6.5Magnetite (マグネタイト)磁鉄鉱 (じてっこう)
6GORILLA® GLASS (ゴリラ ガラス)ゴリラガラス®
6Glass (ガラス)一般ガラス (いっぱんがらす)
6.25Iridium (イリジウム)イリジウム
6.5Enamel of permanent teeth (エナメル オブ パーマネント ティース)永久歯のエナメル質(えいきゅうしのえなめるしつ)
6.5~7Jadeite (ジェイダイト)翡翠 (ひすい)
6.5~7.5Garnet (ガーネット)柘榴石 (ざくろいし)
6.8~9Ceramic (セラミック)セラミック
7Chromium (クロム)クロム
7Zirconia (酸化ジルコニウム)酸化ジルコニウム (さんかじるこにうむ)
7High Hardness Stainless Steel (ハイ ハードネス ステンレス スチール)高硬度ステンレス鋼 (こうこうどすてんれすこう)
7Flint (フリント)火打ち石 (ひうちいし)
7Silicon (シリコン)珪素・シリコン (けいそ)
7Rose Quartz (ローズクォーツ)紅水晶 (べにすいしょう)
7Morion (モリオン)針入り水晶 (はりいりすいしょう)
7Smoky Quartz (スモーキークォーツ)煙水晶 (けむりすいしょう)
7Crystal (クリスタル)水晶 (すいしょう)
7Quartz (クォーツ)石英 (せきえい)
7Amethyst (アメジスト)紫水晶 (むらさきすいしょう)
7~7.5Tourmaline (トルマリン)電気石 (でんきせき)
7.5Steel file (スチールファイル)鋼鉄のやすり (こうてつのやすり)
7.5~8Emerald (エメラルド)翠玉 (すいぎょく)
7.5~8Aquamarine (アクアマリン)藍玉 (らんぎょく)
8Cat’s Eye (キャッツアイ)猫目石 (ねこめいし)
9Alumina (アルミナ)アルミナ (鋳造)
9AlB Aluminum Boride (アルミニウム ボーライド)二ホウ化アルミニウム (ほうかあるみにうむ)
9Boron carbide (ボロンカーバイド)ボロンカーバイド
9Ruby (ルビー)紅玉 (こうぎょく)
9Sapphire (サファイア)青玉 (せいぎょく)
9Sapphire Crystal (サファイヤ クリスタル)サファイア クリスタル
10Diamond (ダイヤモンド)金剛石 (こんごうせき)

宝石の硬さ(硬度)を表すものとして「モース硬度」の他に、「ビッカース硬度」や「ヌープ硬度」があるが、どちらも検査物に荷重を加え、できた正方形または細長いひし形のくぼみの深さで硬度を測定する。

スマートデバイスにはくぼみの深さ=押込み圧力に対する堅牢はあまり考慮しなくていいと判断したため、「ビッカース硬度」や「ヌープ硬度」は一覧に掲載していない。

■Apple Watchの考察
2020年のApple Watchのラインナップでいうと、アルミケースモデルの風防がIon-Xガラス(強化ミネラルガラス)を、ステンレススチールやチタニウムケースのモデルの風防はサファイアクリスタルを採用している。

Apple Watchのサファイアクリスタル(合成サファイア)は傷に強い一方で反射率がガラスよりも高いため、Ion-Xガラスを採用するアルミケースモデルのほうが、日中の屋外など明るい場所では相対的にコントラストが高く視認しやすい。

サファイアクリスタルのApple Watchは光の反射率が8.2%となっている一方、Ion-Xガラスの反射率は4.6%。
サファイアクリスタルのほうが、約1.8倍ほど外光を反射しやすいようだ。

通常の時計や電子ペーパーや反射型液晶であれば、外からの光が入るほど表示も鮮明になるため、光の反射率が高いサファイアクリスタルでもあまり問題にはならない。

だが、Apple Watchで採用されているOLED Retinaディスプレイ(有機ELディスプレイ)は自ら光を発する。

明るい屋外など外光が入りやすい場合、サファイアクリスタルのApple WatchはIon-XガラスのApple Watchより80%ほど多くの光をカバー面で反射してしまう。
このため、内部からの光が見えにくくコントラストや色再現性が低下してしまうことになるらしい。

80%と言えば大きな差に聞こえ、8.2%と4.6%といえば誤差のように感じるが、表示に対する影響はこの差で増えた反射光と有機ELが発する光との相対で決まるため、明るい環境であるほど影響も大きくなるよう。

しかし、研究機関などではサファイアクリスタルを採用したApple Watchに対しても、総合的にはエクセレントと評価している。
数値上では劣っているが、実際サファイアクリスタル風防を採用したApple Watchに視認性の問題があるわけでは無い。

ただ、有機ELやバックライト液晶を使ったスマートウォッチにとって、明るい場所での視認性の問題はしばらく続きそうな状況ではある。

一方Ion-Xを使ったモデルでは、反射率が良くても画面が傷だらけになってしまえば視認性どころではない。
傷つきの付きやすさ、傷の有無もディスプレイの総合的な見やすさ性能のひとつと言えるが、この点については、サファイアクリスタルは通常の使い方ではほとんど擦り傷をつけられない硬度である。

一方、Ion-Xもナイフや鍵などで擦った程度では傷が付かないが、ヤスリなどではコランダム(サファイヤ=鋼玉)の粉末が使われている場合もあり、傷が付くときがある。
Ion-Xガラスはサファイアクリスタルに比べると、やはり傷に対する注意が必要である。

また、サファイアクリスタルは通常のミネラルガラスよりも比重が高いため重い。
ケースにアルミニウムを採用して軽く仕上げたApple Watchが、サファイアクリスタルではなくIon-Xガラスを採用した理由のひとつに、重量の問題があると推測できる。

Apple Watch SE 44mm
アルミニウムケース GPS 36.20g
アルミニウムケース GPS+Cellular 36.36g

Apple Watch Series6 44mm
アルミニウムケース GPS+Cellular 36.5g
ステンレススチールケース GPS+Cellular 47.1g
チタニウムケース GPS+Cellular 41.3g

以上の数値から単純計算で、GPSからGPS+Cellularモデルになるとの0.16gプラス。
GPS+Cellularモデル同士の比較では、Apple Watch SEからSeries 6になると0.14gプラス。

同じケース素材で風防がIon-Xとサファイヤクリスタルと違うモデルが無いので憶測になってしまうが、
Apple Watch Series6 44mm GPS+Cellularモデルでは
アルミニウムケースは 36.5g
チタニウムケース 41.3g
となっていて、チタニウムモデルのほうが4.8g重い。

実は素材としてもアルミよりもチタンのほうが実は重く、比重を見ると、
アルミ:2.71
チタン:4.51
となっている。

直径1cm、長さ100cmの延べ棒で比較した場合は、
アルミ:212.84g
チタン:356.57g
となる。

しかし、チタンを使用したクオーツ時計などは凄く軽いが、これはどういうことかと言うと、チタンはアルミよりも強度のある金属のため、同じ強度のケースを作る場合、アルミ製よりも素材を薄く、少なくすることができる。

Apple Watchの場合、ケースの中にはチップセットを始め、バッテリーやバイブレーター、スピーカーなどがギッチリ詰まっており、中の各種パーツやユニットをケース素材に合わせて変更することはしないはず。
チタニウムケースも恐らく空洞処理などの軽量化はされていないと思われる。

よって、チタニウムケース採用による軽量効果は得られていないと推測される。(本当はわからんけど)

Apple Watch Series6 44mmの
アルミニウムケースは 36.5g
チタニウムケース 41.3g
ということなので、チタニウムケースモデルのほうが4.8g重いというのは、
チタニウムケースによる重量増がXg、サファイヤクリスタルによる重量増がYg…と言えるはず。(…多分)

Apple Watchの風防もケース本体に合わせて美しいカーブを描いていた「カーブドサファイア」が採用されている。
このことからも、Apple Watchは時計というプロダクトとして見ても、かなり高級な作りをした製品と言えるだろう。

Ion-Xガラスでは強度を得るためにドーム状にしたいところだが、Apple Watchはカーブ以外は平坦な風防を採用している。
一方、サファイヤクリスタルでは加工の理由でなるべくフラットな形状にしたい。

ということから、Apple Watchの形状としては、Ion-Xガラスよりもサファイヤクリスタル風防を採用したほうが、強度面、コスト面で理にかなっていると言える。

■ゴリラガラス/GORILLA®
ついでと言ってはなんだが、ゴリラガラス/GORILLA®についても少し調べてみる。

ゴリラガラス/GORILLA®は、米国に本社をおく創業1851年のコーニング(CORNING®)社が製造、販売する化学強化ガラスのブランド名である。

強化ガラスには、化学強化ガラスの他に物理強化ガラスが広く実用化されている。

ガラス製造時にまずガラスを軟化点近くまで加熱した後に急冷する。するとガラス表面には圧縮応力が、内部には引張応力が生まれる。

この圧縮応力によってガラスが割れることを防ぐわけだが、物理強化ガラスはこの強化層(圧縮応力層)が約0.3mmと厚く、ある程度のキズには耐えるものの、それを超えると全体が一気に破壊する。

そのため、物理強化ガラスは後加工が行なえず、ある程度の厚みが必要になる。

一方、化学強化ガラスとはガラス表面に化学加工で「圧縮応力層」を作り、表面の強度を増して破損しにくくしている。
強化層をイオン交換による化学処理によって作り出している。

一般的なガラス(ソーダ石灰ガラス)は、ケイ砂、ソーダ石灰(水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの混合物)が原料である。

ゴリラガラスは、通常のガラス材料を融かす際に、圧力をかけて原子の大きなカリウムイオンなどをガラス中の小さなナトリウムイオンやリチウムイオンと一部置き換える。

これにより、ガラス表面の微細なすき間をより狭くしている。

化学強化ガラスは加工温度が低めなので、薄いガラスでも熱変形を起こさずに強化加工できるメリットがあり、さらに表面のみを強化するため後加工が可能で、割れた状態も普通のガラスと同じになる。

最新のCORNING® GORILLA® GLASS VICTUS™は最大2メートルからの落下に耐え、スクラッチ性能は1世代前のGORILLA® GLASS 6の2倍となっている。
これは、競合するアルミノケイ酸塩と比較して、最大4倍向上のスクラッチ性能となっている。

ちなみに、GORILLA® GLASS 6では、最大1.6メートルからの落下に耐え、競合するアルミノケイ酸塩と比較して、スクラッチ性能を最大2倍向上させている。
1mの高さから15回落とすテストでも割れなかったという。

ちなみに、GORILLA® GLASS VICTUS™はGORILLA® GLASS 6と同じコスト製造できる。

ゴリラガラスが高い場所から落ちても割れにくいのは、表面の微細な割れ目・すき間ができるのを、さまざまなな工夫で防いでいるからである。

サファイヤクリスタルは落下の衝撃に弱いことから、ゴリラガラスではスクラッチ性能を向上させつつも、最大限、瞬間的に伝わる衝撃を回避するよう、必要な「圧縮応力」を高めている。

このようにスマートデバイスのガラスには、耐衝撃力と耐スクラッチ力という、ある意味、相反する耐性性能の両立が求められる。

現状はスマートフォン向けのガラスは落ちたときにも割れにくいように、ウェアラブル端末向けのガラスはひっかき傷ができにくい物を選択して、利用するガラスの種類を使い分けているのである。

Gorilla Glassは耐衝撃力と耐スクラッチ力を高次元でバランスしようとしている。

■結論
Apple Watchは高級腕時計ではなく、結局は寿命の短いデジタル端末。
定期的にバッテリーを交換したとしても、ハードウェア的に、またwatchOSの提供期限的にも5年使えればいいところ。

自動巻き、手巻きの高級腕時計であれば、オーバーホールやメンテナンスをしっかりやってやれば、10年、100年と普通に使えるが…。

また、スマートフォンやタブレットであれば、常時USB電源をつないで単一機能に絞れば10年使えなくは無いと思うが、ウェアラブルデバイスだとそうもいかない。

これからApple Watchを迷っている人は、何に重きを置くかにもよるけど、
・ケース素材、バンドの組み合わせの自由度からファッションアイテム・アクセサリーとして使いたい人
・仕事中、電車乗車中、ワークアウト中などで常時点灯ディスプレイを良く使う人
・急速充電を活用したい人
・血中酸素ウェルネス機能を使いたい人
・サファイヤクリスタル風防にこだわりがある人
これらの方々は、Apple Watch Series 6をチョイスしたほうが幸せになれると思う。

一方、
・軽量なアルミケースが良く
・常時ディスプレイが不要で
・まずは最新のApple Watchを使って試してみて、健康維持を意識していきたい
のような方はApple Watch SEを買ったらよいかと思います。

3万円程度から始められる、健康に対するオマケだと思えば、高くは無いです。

自分の結論としては、いまのApple Watch SEはそのまま使い続けます。
Apple Watch Series 6への買い替えアップグレードはしません。

2021年にでもApple Watch 7が出たら、チタニウムモデルを買うか、またApple Watch SEの的な下位グレードにして気軽に使うか、その時になったから考えます…。

なにかのご参考になれば幸いです。

P.S.なにか話がガラスの種類を調べる違う方向に行ってしまったけど…まいっか。

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