「クルマ」タグアーカイブ

アメリカ合衆国大統領って凄いね

第44代アメリカ合衆国大統領 バラク・フセイン・オバマ 日本来日 ということですが、皇居ランの最中に偶然にも大名行列に遭遇しました。
国賓としての来日は初めてだそうで、すごい警備です。超厳戒体制。

安倍ちゃん安倍総理と銀座のすきやばし次郎にお寿司を食べに行くため、多くの平民が足止めをくらっています(笑)

オバマがどうとか、アメリカバンザイ!ってわけじゃないんだけど、やっぱり、アメリカ合衆国大統領っていうのは、やっぱり色々と凄いですね。

このキャデラックワンと呼ばれるアメリカ合衆国大統領専用車
これはもう戦車ですよ。

これ、一見普通のリムジンに見えますが…。
キャデラック・ワン

なんか、すんごく車体が大きくないですか?(ちなみにオバマは185cmとわりと大柄)
キャデラック・ワン

そして、この飛行機のような厚みのドア!
やばいですね。
キャデラック・ワン

スペックは、
全長6,000mm
全高1,750mm
重量5,000kg
6,500ccディーゼルエンジン
最高速100km/h (遅い!)
価格は1台40万ドル (5~6台あるらしい)

厚さ20cmの防弾ガラスを使い、戦車並みに分厚い防弾装甲の鋼板で覆われている。
ロケット弾、RPG-7の攻撃はもちろん、地雷の爆発にも耐えられる自動車のカタチをした戦車。
化学兵器の攻撃を想定し外気を完全に遮断する加圧、空気供給システムを搭載。
運転するのは特殊訓練を受けたCIAの専門ドライバーだそうで、大統領の輸血用の血もストックされているとか。

正確にいうと、日本に来た大統領専用車は、このビースト(野獣)と呼ばれるものとは違うらしい。
2005年モデルのキャデラック リムジンっぽい。

オバマ大統領車列の一行は、大統領が乗るリムジンや警備車両、救急車、無線車などの車輌をアメリカから運んできた。リムジンは、大統領専用機エアフォースワンとは別に、アメリカ空軍の飛行機でクルマを運んでる。

今回の大名行列は約30台。長さは数百メートル。
道路は完全封鎖。

先導車、大統領専用車リムジン1号、大統領専用車リムジン2号(どっちに大統領が乗っているかは秘密)、シークレットサービス(ボディガード)のSUV、電波妨害装置搭載車輌、救急車(大統領医を含む主要スタッフが乗車)、特殊部隊車輌、偵察・警護要因車輌、探知機搭載車輌(放射線量なども測定)、通信車などなど、盛りだくさん。

うーん、オバマ氏がというより「アメリカ合衆国大統領」っていう地位は、凄いチカラを持っているんだなって実感しますね。

以下は、ランニング中に撮った写真です。

なんか、パトカーが多いような気がする
皇居ラン

なんか、警備が物々しいような気がする
皇居ラン

制服警官は警棒を持ってパトロール中
皇居ラン

ランニングをする平民はひたすら待ちます
皇居ラン

少しクルマが流れました
皇居ラン

そして、大統領ご一行。目指すは銀座のお寿司屋さんすきやばし次郎
皇居ラン
皇居ラン

まあ、寿司食いに行くだけで、これだけ警備するっていうのは前代未聞だな…笑

オバマ氏を見るよりも、大統領専用車を見たほうが興奮した!
映画みたいだ!
エアフォースワンも見たいな!

というか、見物していた他のランナーも「カッコいいな!」とか「すごい!」とか言ってた。
みんなミーハーだな…。ボクもそうなんですが…。
/(^o^)\ナンテコッタイ

カーインプレッション TOYOTA CROWN ハイブリッド&2.5L V6 ×アスリート&ロイヤル

TOYOTA CROWN

トヨタのクラウンといえば、中小企業の社長さんや部長さんから田舎のDQN(ヤンキー)、パトカーにまで使われる日本車の代名詞とも言えるクルマ。
トヨタといえば、カローラとクラウンがメジャーだったのだが、カローラセダンは実質的には死に絶え、プリウス勢が台頭してきた昨今では、クラウンが最後の昭和グルマとなるのかもしれない。

さて、新しいクラウンはエンジンが2.5Lの直列4気筒+モーターというハイブリッドが目玉というものの、実はシャーシのプラットフォーム自身は2003年に発売されたゼロクラウンことS180型からのキャリーオーバーで、10年以上前に設計されたものである。
とはいえ、スポット溶接やサスペンションのチューニングなどのおかげで、至る所ずいぶん進化はしている。

まず試乗したのは、ハイブリッドのロイヤル。
前述のとおり、2.5L 直列4気筒という一見チープなエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド心臓部は、実に今どきと言えば今どきで、価格も含めてかなり割り切っているとは思う。
実際この直4エンジン自身はかなり練られて設計されたもので、そう邪険にするエンジンでも無い。

高級車=多気筒エンジンという伝統やセオリーに縛られなったのは英断とも言えるが、欧州車では当たり前となったダウンサイジング・ターボエンジン(小排気量+過給器)やクリーンディーゼルを使わなかったのは、コストの問題であると共にトヨタならではの回答だと思った。

本気で環境や動力性能を考えるなら、ガソリン+モーターのハイブリッドではなく、クリーンディーゼル+過給器+モーターのハイブリッド(またはプラグインHV)にすればより良いのだろうが、そこまでは開発費が回らないのは当然だろうし、今のところ誰もそこまでは望んでいない。

この辺は、実にトヨタらしいマーケティングから成り立ったクルマであり「これくらいのパフォーマンスでこれくらいの価格なら、日本の主要クラウンユーザーは納得するだろう」という打算から導き出されたものだろう。

まあ、実際公道を走ってみると「通常の走行」では直4らしいノイズも気にならず、ハイブリッドならではのモーターのトルクも相まって、動力性能に不満を感じることはほとんど無い。
もっとも、ちょっとアクセルを踏み込むと、ノイズが無いとは言い切れず、ガサツな一面はある。

やはりモーターが使える低速域ではリニアだが、追い越しをするような加速ではアクセルの踏み込み量と加速量の違いに違和感を覚える。
これは無段階変速機の制御の熟成が足りないのだろうか。
また、ブレーキにも、初代プリウスに感じたような気持ち悪さがいまだに残っている。
電動パワーステアリングは確実に進化してダイレクト感が残っており、昔のようなゲームセンターのカーレースゲーム筐体のような不自然さは大幅に減った。

次に試乗したのは、2.5L V6エンジンのアスリート。
そこそこ足回りは固く、高級車の指標となるNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)では、ハーシュネス(コツコツとした突き上げ)が気になった。
しかも、今回の試乗車はスタッドレスタイヤを履いていたので、ノーマルタイヤとなれば、さらにハーシュネスは気になるだろう。
この辺の処理は欧州車には到底及ばず、やはりサスペンション周りは安かろう悪かろうで、トヨタ車の域を超えていない。

2.5L V6のエンジンは、古典的であるも非常に素直で、直噴であるD-4の独特のノイズなどは多少気になるものの、よく回る優等生なエンジン。
このご時世、ハイブリッドでは無くともレギュラーガソリン仕様なのもありがたい。
ただ、こちらもパワーは必要十分ではあるが低速トルクが薄く、この重たいボディ対しては、最新のエンジンと比べると少し物足りない。
ブレーキのタッチは、ハイブリッドモデルとはうって変わって割りと自然なフィーリング。

エクステリアは良くも悪くもクラウンで、賛否両論のグリルも発表から時間が経って、実車を見てみるとそこまで悪くはない。
プラットフォームが変わらないこともあり、ボディサイズもほぼこれまで通り。
狭い日本の道を走るには、丁度良い車幅で、5.2mという最小回転半径とショートフロントオーバーハングのおかげで取り回しは楽。

インテリアは高級「感」はあるが、これまた良くも悪くもクラウン調。
高級感は高級とはイコールではない。

タッチパネルで操作するエアコン類は直感的に理解はできるものの、簡単にいえば「らくらくスマートフォン」。
文字が大きいのは致し方ないが、どこかチープなのだ。
細かいことを言えばその液晶に映るフォントであったり、挙動であったり、とかくチープなのだ。
ファブリックシートの品質は20年前のクラウンから進歩がまったく見られずがっかりした。
安物の本革シートを使うくらいなら、アルカンターラと本革のコンビシートぐらい用意して欲しいものだ。

8インチの大きなディスプレイを持つナビ・オーディオシステムはそれなりの出来で、次第点レベル。
ただ、BluetoothでiPhoneと容易に接続して曲を楽しんで使ったりできるのは、家電のようで面白い。
音質はオーディオ機器レベルでは無いが。

ナノイーという疑似科学を恥ずかしげもなく搭載するところは、やはり家電レベルで笑ってしまう。

日本車のセダン全般に言えるのだが、なぜトランクにノブが無く、いちいちリモコンや車内のボタンを使わなくてはいけないのだろう。
この使い勝手の悪さは今すぐ改善して欲しい。

今回のクラウンで一番感心したところは、意外にもトランクルームにダンパーが使われていることだった。
メルセデスやBMWでも昔はダンパーが当たり前に使われていたが、最近はコスト削減のためか欧州車においても、トランク容量を減らしてでもダンパーを使っていなかった。
ところが、クラウンはダンパーを使っていた。ここは評価したい。
とはいえ、超高級車であるロールスロイスも見えるところにダンパーを使っていなかったりするからどちらが良いかは一概に言えないかのしれないが。

総括としては「この値段で、この高級感と燃費、動力性能であれば、売れても仕方ない」と思った。
車の基本性能、インテリアの質感などはBMWやアウディには逆立ちしても勝てないが、クラウンは、本来、欧州車と競合するような車でも無い。

特にタクシーでの都内の利用では燃費性能が素晴らしく、聞くところによるとリッター12kmは走るらしく、月々ガソリン代が5万円も安くなったという個人タクシーの運転手さんもいた。
となると、年間60万円もの経費が削減できる。これは大きい。

いまあるトヨタの開発予算で、いま日本で売れる高級車を作りました、というのであれば、このクラウンは今のところ成功しているとは思う。
直列4気筒のハイブリッドも含めて。

このクルマ、モノとしては良くできていると思う。
車体サイズも予想よりは大きくないし、日本で乗るには大きなセダンとしては最適なサイズ。

恥ずかしいのは、やはりこの「CROWNという文字」と「王冠のエンブレム」だろうか。
この2つにこそクラウンらしいアイデンティティがこもっているのだろうけど、これは田舎臭い原因の最たるものだろう。

そういう方には「L」マークがついた、レクサスというブランドもあるよ、ってことなんだけど、初代セルシオのように「トヨタのマークだけで、グレード名のエンブレムも付け無い」、そういう潔さや謙虚さが足りない。
まあ、クラウンには謙虚さは求められていないのだろうけど。

という訳で、クラウンに乗ることに抵抗がない人には、オススメできる車ではある、とは思った。

SDカードをゲットしました (^^)

SDカードをゲットしました(*´ω`*)
SDカードと言っても「SD(Secure Digital)メモリーカード」ではなく「Safe・Driverカード」のことです。

SDカード
SDカード
無事故無違反証明書

実はボクは安全運転者(Safe・Driver)で、17年間無事故・無違反、来年の春で18年目になります。(╹◡╹)

(1998年5月4日から無事故無違反、日経過しました。)

免許証もゴールドで、もちろんペーパードライバーではなく、毎日クルマやバイクを運転しています。
前回の違反(17年前)は、スピード違反でしたが…。

なので、先日帰省したときに、SDゴールドカード(10~19年無事故・無違反)を申請しました。
SDゴールドカードは見たこと無いし。
まあ、天下りの自動車安全運転センターに630円ものお金を払うのはちょっとシャクでしたが…。

ボクの無事故・無違反、安全運転の秘訣は、一旦停止では必ず止まって、ミラーではなく目視を怠らないこと。
高速などの合流でも目視を必ずすること。
交通量の流れに乗るくらいのスピードは出しますが、決して目立つ運転はしないこと。
スピードを出す時は出して、安全を確保すること。
警察官に止められても、決して動じないこと。
もちろん高速道路を走るときは、覆面パトカーにも注意しますけどね。(・∀・)アハハ

やっぱりキーワードは「譲る優しさ、待つゆとり」ですね。

次は、20年目に貰える、SDスーパーゴールドカードの取得を目指して、これからも安全運転で行きましょう。(^o^)丿

BMW 5シリーズ/ALPINA・F10/E60/E39ハイスペックモデルのスペック表

BMW M5 (F10)
BMWニュー5シリーズのM5が受注開始された。
納車は来年1月からということで、試乗もまだできない(はず)。

BMWの5シリーズはボクの最も好きなクルマの一つで、特にM5はスポーツセダンの頂点のひとつなので気になる一台。
まあ、買えませんけど。

旧M5(E60)は、F1からフィードバックされた自然吸気のV型10気筒5,000ccエンジンが目玉な訳だったが、新M5は時代の流れもあって、V型8気筒+ターボに変わってしまった。

続きを読む BMW 5シリーズ/ALPINA・F10/E60/E39ハイスペックモデルのスペック表

運転技術が凄い、映像も凄い、クルマも凄い

BMWカナダのBMW 1M公式プロモーションビデオ。
相当あぶないけど、CGではないそうです。

小さくてM3よりも速いとか。海外のクルマのPVはカッコイイなぁ。センスがいいなぁ。
映画みたいで、ミッション・インポッシブルぽいなぁ。

日本でもこういうのPV作って欲しいね。ま、無理かな。


カーインプレッション BMW 525i Msports (E39)

BMW 525i Msports (E39)
ボクが最も好きな、好きだったクルマのひとつ。
夜中に某所でゴッツンコしてスポイラーを割ったり、雪道をノーマルタイヤで走ってスピンしたり、しまいにドナドナされてしまったが、今でも最も気に入っているクルマ。

E39の525iと言えば、5シリーズで最も排気量が小さな直列6気筒で、いまやBMWでもラインナップの少ないシルキー・シックスの自然吸気エンジンを搭載する。

192psと必要十分なパワーのエンジンをレッドゾーンまで引っ張って操るのは、ある意味、日常的には過剰な大馬力のM5などに乗るより楽しいかもしれない。

M5に似たスタイリッシュなエアロパーツに、17インチとはいえ低扁平率なタイヤを履き、高速道路でも、ワインディングでも、駆け抜ける喜びを与えてくれた。

高速道路ではふわわkm/hを超えても、路面に張り付いたように直進し、スピードによる恐ろしさは微塵も感じさせないし、50:50の重量バランスがもたらすのか、ワインディングのタイトなコーナーでも、驚くほどクルクル曲がってくれる。

ボディサイズもデザインでも、今もベストなBMWのひとつだと思っている。

続きを読む カーインプレッション BMW 525i Msports (E39)

カーインプレッション ALPINA B5S (E60)

Alpina B5
世界最速かつ最高級ドライビング4ドアセダンのひとつ。
AMGやBMW M5など大馬力セダンは他にもあるが、クラフトマンシップのハンドメイドな内装など量産車ではないところがミソ。

見た目はBMWとほぼ同じなので、普通の人から見ると、普通のBMWとしかわからないと思うが、デコライン&フィンスポークホイール&控えめなスポイラーがアルピナのしるし。

普通のBMWとは名実ともに別格な存在。

B5S(E60)は既に旧モデルとなり、F10系にフルモデルチェンジした新B5 BiTurboが発売となった。
B5SとB5 BiTurboの違いはもちろんシャーシやトランスミッションにも目が行くが、一番の違いはエンジンがスーパーチャージャーからターボに変わったことだろう。

モデルチェンジしたことによって、最高出力が537psから520psにダウンし、最大トルクも74.0kgmから72.9kgmにダウン。
最高速度も、317km/hから307km/hに落ちてしまった。0→100km/h加速は4.6sec.と同じだが。

ちなみに、B5Sのマイナーチェンジ前のE60 B5は、510ps、71.4kgm、最高速度314km/hとなっていた。

まあ、500psも超えれば日本国内でそのパワーを発揮して走れる場所は無いし、単なるスペックの違いで、乗り比べてもパワーの差はわからないかもしれない。
(新B5 BiTurboには乗ったことが無いので)

E60 M5でも書いたとおり、新5シリーズはシャーシコンポーネンツを7シリーズと共有しているため、ボディが大きすぎる。
だからボクは、先代のE60のほうが好きだ。先々代のE39も好きだが。

V型8気筒4,400ccのスーパーチャージャーは、アクセルを踏み込むと後ろから蹴飛ばされたように加速するが、ALPINAの魅力はエンジンだけに留まらない。
室内の本革の質感、上品なインテリア、元はBMW545iとは思えないほど違うクルマに感じる。
何が違うかというと、非常に抽象的だが、オーラが違う。

M5がスーパー・スポーツ・セダンだとするならば、ALPINAはラグジュアリー・スポーツ・サルーンと言えばいいか・・・。
(アルピナではリムジンと呼んでいるが・・・)
インテリアでいうと、アルミパネルが似合うのがM5、木目パネルが似合うのがB5S。

M5とはトランスミッションも違って、6速スポーツATのWITCH-TRONIC。
ステアリングでスポーティにギヤチェンジすることができるが、ゆったり走ればストレスのないオートマチックの高級車そのもの。

E60 B5Sの最終的な価格は1,697万円とM5を超える高額なものであった。
しかし、これまたリセールバリューの悪いB5Sとマイナーチェンジ前のB5は、逆にいうと中古で買えば非常にオトクとも言える。
もっとも、M5と違って玉数が少ないだろうが。

しかし、20インチもしくは19インチのタイヤはいくらするかわからないぐらい高価だろうし、BMW正規ディーラーでメンテナンスできるとはいえ維持費は高いだろう。

2014年10月現在、60,000km走行のB5(B5Sではない)中古車が348万円。
低走行車とはいえ、安くは無い。

若い人がALPINAに乗っても、カッコ良くはないんだろうな。
いくらお金持ちでも40代以降ぐらいじゃないと、分不相応というか逆にカッコ悪いかもね。

歳をとって、お金持ちになったら欲しいクルマではあるが、その頃にはALPINAも良くてハイブリッド、もしかすると水素自動車か電気自動車になっているかも。

いまなら、M5のほうを選んでマフラーやエンジンをチューンして乗りたいな。
海外ではM5をツインターボ化して800psとかざらにあるらしいし(笑)
あ、NA(Natural Aspiration=ターボやスーパーチャージャーのような過給エンジンではない)のほうが好きだったw

ま、免許証が何枚あっても足りません、よね。

カーインプレッション シトロエンC6 / CITOROEN C6

シトロエン C6
世界一優美なスタイリングと呼ばれる4ドアセダン。そのスタイリングとハイドロサスペンションで異次元の走りを体験させてくれる。

サイズ的にはメルセデス・ベンツ、BMW、Audiなどの競合車はあるものの、C6にライバルはいない。

「自動車評論家たちが絶賛すると売れない」というジンクス通り、2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、販売面では苦労しているし、リセールバリューも悪い、かなりのレア車だ。
本年中には、日本の在庫車が無くなり次第、販売終了するとのこと。

しかし、そういったことを一切忘れさせる魅力がこのクルマには存在する。

搭載されるエンジンは、オーソドックスなV型6気筒3,000cc。必要十分ではあるがややトルク不足を感じる。
トランスミッションは、アイシン製の6AT。シフトショックはほとんど感じない。

やはり特筆されるのは、シトロエン独自の電子制御スプリング&ダンピングシステムである「ハイドラクティブIIIプラス」。
走るホバークラフトの異名のごとく、まるで地を浮くように走り、コーナリング時もほとんどロールせずに曲がっていく。
しかし、18インチ扁平率45のタイヤでは、やはりコツコツとハーシュネス(突き上げ)が気になる。
メーカーオプションの17インチタイヤのほうがベターかと思う。

高速走行は長いホイールベースのお陰もあり、概ね安定して走行できる。
65km/hになると上昇する速度感知式可変リアスポイラーが高速走行の安定性に寄与しているのかもしれない。
ただ、このクルマに乗るとスピードが何km/hでるとか、そういうことは気にならなくなる。

一番ネガティブに感じたのが、ステアリングのフィーリング。
ステアリング・インフォメーションはゼロ。ステアリングが軽すぎて、クルマを運転しているという感覚がまるで無い。
長いホイールベースに、長いフロントオーバーハングで、取り回しもすこぶる悪い。

室内のクオリティは到る所に本革をあつらえた豪華なものだが、ダッシュボードはフランス車らしくプラスチッキーなもの。
ナビは、2005年製の古いカロッツェリアのナビを無理やり押しこんであり、操作はリモコンのみと操作性も悪い。

黒のレザーシートは、夏はヤケドをするぐらい熱くなり、冬は凍えるほど冷たくなる。
(もっとも、レザーシートの問題はシトロエンに限ったことではないが)
本当の高級車は、シート生地にウールなどを使うものだ。
本革では無いが、アルカンターラを使ったシートもいいと思う。

フランスの歴代大統領の公用車にもなっていることもあり、ショーファードリブンとしてもカッコいいのではないか?

個人的にはFFであり、取り回しの悪さが嫌いだが、スタイリングと乗り味がわかる大人ならいいチョイスだと思う。