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銀座の裏路地の隠れた鰻屋 ~ 銀座 ひら井

銀座の裏路地の隠れた鰻屋 ~ 銀座 ひら井
銀座の裏路地の隠れた鰻屋 ~ 銀座 ひら井
銀座の裏路地の隠れた鰻屋 ~ 銀座 ひら井

「銀座でランチ食べてきたよ」といえば、なんだかリッチだねと言われることが多いです。
「今日のランチはうなぎ食べてきたよ」といえば、なんだか羽振りがいいねと言われることが多いです。

「今日のランチは、銀座でうなぎ食べてきたよ」と言うと、なんだか嫉妬の目で見られることも少なくないです。
「銀座」×「うなぎ」というのは一般人にはなかなかいい響きなのですね。

そういえば幼少の頃、父が出張で「今日は銀座でうなぎ食べてきたよ」と聞くと「はわ~~♡良いな~♡」と思ったものです。

食べログで「銀座(銀座駅 周囲1km)」×「うなぎ」で調べると38件。
銀座駅から1kmとなると築地などの店も入ってくるのですが、結構な数の店がありますね。

そんななか、ボクが昔からよく行っていたのが、ここ「うなぎ ひら井」。
食べログでは、「銀座(銀座駅 周囲1km)」×「うなぎ」で14位。

ここはとっくの昔にレビューしてたかな?と思っていましたが、もれていましたね。

いまから16年ぐらい前の2000年ぐらいに特に頻繁に行っていたお店です。
ここの名物は「うな丼」にとろろが乗った「うなとろ丼」。

当時の「うなとろ丼」はだいたい1,200円ぐらいで、ちょっと疲れたときに食べたくなる、スタミナ回復にうってつけの丼でした。

最近ちょっと足が遠のいていましたが、久しぶりに行ってみました。

以前の「ひら井」はかなり古い感じのお店でしたが、いつの間にか新しいお店になっていました。
ちょっと場所も移転したのかな?
移転してからは恐らく3回目ぐらいの訪問です。

お店は銀座3丁目ぐらいにありますが、ちょっと裏路地にあるのでなかなかすぐには見つけることができないかもしれません。

伺ったのは平日の13時ぐらい。
ちょっと薄暗い店内に入ると、先客が2名。

お世辞にも大きなお店ではなく、わりと寡黙な(頑固おやじっぽい)店主が1人で切り盛りしています。

店内は結構雑多な感じではありますが、かなり新しい店舗のようで、気密性が高いです。
わかりやすく言うと、例えば新しめのマンションで換気扇を勢い良く回すとドアが開きにくくなりますが、この店の入口のドアなんかはちょうどそんな感じがします。

今回は「うなとろ丼」(3,564円)が売り切れになっていたので、「数量限定のうな丼 お新香 お吸い物付」(2,160円)をオーダーしました。

こちらはちゃんと紀州備長炭で焼いている、真っ当な鰻屋です。
炭の横には蒸し器もあって、調理をしているところをちょっと見ることもできます。

注文をしてからしばらくすると、うなぎのタレが燻されて良い匂いが充満してきます。

しばらく待ってでてきたうな丼は、うなぎが実に肉厚でテリが素晴らしいです。

「へー、結構立派なうな丼ですねぇ…」と、しばし眺めてから、一気にうなぎと米をかき込みます。

うなぎはフンワリとしていて、表面は少しパリっとしていて良い焼き加減。
ゴハンもふっくらとしていて美味しいです。
山椒をかけて、さらにパクパクとかき込みます。

一心不乱に食べて…ふう、ご馳走様。
美味しかったです。

こちらのうな丼は2,000円と決して安いものではありませんが、この質とボリュームをもってすれば割安感があってコストパフォーマンスが良いと思います。

ちなみに「うな丼」(2,160円)のワンランク上は「うな重」(3,564円)になるのですが、うな丼とうな重の量はほぼ同じだそうです。

数量限定のうな丼は、うなぎにちょっと傷がついたB級品が使われているとのこと。
味には全く影響がないので、築地で美味しそうなB級品を選んで仕入れてくるとのこと。

「うな丼」と「うな重」などはうなぎの種類が違うそうなので、お店でどこが違うのか聞いてからオーダーすると良いと思います。

こちらの店主は一見気難し感じですが、実に丁寧に教えてくれて
「今日の「うな重」のうなぎはちょっと実がパサパサしているから「うな丼」のほうをオススメするよ」など、その日のうなぎのコンディションに合わせた提案をしてくれます。

無駄に高いものを勧めるのではなく、美味しいもの、そのお客が食べたいものを選んでくれる感じです。

養殖のうなぎ以外にも、日本各地の天然うなぎも食べられるそう。

それにしても、最近のうなぎの高騰はすごいですね。
16年前と比べると、うなトロ丼が1,200円から3,564円と3倍近くになっていますね。

ここの店主に聞いたところ、現在は昨年ぐらいよりはうなぎの値段が落ち着いてきてそうなんですが、とある業者達が安くなったうなぎを買い占めて冷凍しているらしいので、市販価格としてはなかなか値段が落ちないそうです。

もちろん、こちらは生のうなぎを使用しています…。

今回は「うな丼」を食べましたが、「うなとろ丼」を食べてみたいです。
夜に来てみてもいいかもしれませんね~。
夜はお酒も飲めてつまみや料理も多い感じなので、酒飲みな方にも行ってみてもらいたいお店です。

リピあり。(^^)

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かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵

かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵
かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵
かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵
かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵
かなりハイテクな老舗うなぎ屋 ~ 池袋 うな鐵

今日は「打ち合わせ」という名のドリンク(飲み会)。

数日前に
「打ち合わせするけど、都内で適当に呑めるお店を探して予約してー!」
とオーダーがありましたが、皆さんが好みそうな焼肉屋さん、お好み焼き屋、焼き鳥屋などはどれも予約がいっぱい。

困ったなぁと思いつつ
「いいお店がありませんよー」
とメールを返信したら
「池袋でうなぎ屋の予約取ったよー!」
と連絡が来ました。

池袋でうなぎ屋といえば「かぶと」が頭に浮かびますが、前日に予約の取れるうなぎ屋は「うな鐵」になります…。

伺ったのは平日の夜。
予定の時間に5分遅れて着きましたが、連れの先輩は1人でもう始めちゃってました…。

このお店、どうやらかなり歴史のある老舗で、先輩は実に33年ぶりに来たとのこと。

老舗店とはいえ、店内はかなりハイテクです。
予約した席は2階でしたが、天井の照明はすべてLEDです。

そしてAndroidタブレットをつかった、セルフオーダーシステムが入っています。
テーブルの横には50インチの大型の壁掛けテレビ。

まあ、風情は無いですね。

このLEDって居酒屋には向いてないですね。
LEDの光が、タブレットの液晶やお酒など光沢があるあらゆるものに反射して眩しくて落ち着きません。

これは失敗だと思う。
LEDにするにしても、こういう直射型のものはやめておいたほうがいいのに。

コンビニですら直射型のLED電灯は違和感がありますからね。

Androidタブレットのセルフオーダーシステムはなかなかいいです。
注文したいものをタップして、数を決めて、注文ボタンを押すと、冷たい飲み物なら20秒ほどで出てきます。

さて、肝心の食べ物などですが、まぐろぬたやキュウリなどちょっとしたおツマミと、うなぎの串をそれぞれ貰いました。
「ひれ」「かぶと」「串巻き」「短尺」などです。

味のほうはですね、一口目は美味しいかなと思いましたが、やっぱりちょっと臭みが強いですね。
特に肝焼きは冷凍でしょうか?これはイマイチでした。

コカ・コーラ(350円)は350mlの缶が氷の入ったコップとともに出てきます。
一瞬ちょっと割高かなぁと思いましたが、350mlの缶コーラは美味しいほうだし、量を考えるとわりと(飲み屋とすれば)良いコスパ、選択肢かもしれませんね。

ボク以外の他の皆さん、33年ぶりに来た先輩もちょっと思惑が違ったようで、早々に「河岸を変えようか」ってことでお会計をしました。

このお会計の依頼もタブレットでお願いするのですが、金額はすべて明瞭に出てますし、割り勘したときの金額もバッチリ計算されています。
これは味気ないけどすごいな!

こちら「うな鐵」は一応炭火焼きですし、気軽なお値段と雰囲気で誰にでも楽しめるお店ではあると思います。
特にLED電灯のせいもあって落ち着きはしませんが、サクッと食べるならいいかもしれません。

うな丼なども1,200円ぐらいとリーズナブルなので、ランチの利用などは良いかもですね。

まあ、また来たいかどうかと聞かれると微妙ですが。(^^;)

うな鐵

夜総合点★★★☆☆ 3.4

関連ランキング:うなぎ | 池袋駅東池袋駅

気軽に食べられる、割りと真面目な鰻屋 ~ 西日暮里 うな鐵将

気軽に食べられる、割りと真面目な鰻屋 ~ 西日暮里 うな鐵将
気軽に食べられる、割りと真面目な鰻屋 ~ 西日暮里 うな鐵将
気軽に食べられる、割りと真面目な鰻屋 ~ 西日暮里 うな鐵将

西日暮里に割りとお手頃価格で、ちゃんと炭火焼きの鰻屋があると聞いてきた。

西日暮里駅近くにある「うな鐵将」は、一見汚そうなガード下の飲み屋っぽいのですが、店内などは意外にも清潔感があって綺麗なお店です。

諸事情により、かなり近い期間に立て続けでランチと夜の両方行きました。

伺ったのは、平日のランチ。
13時ぐらいでしたが、お客はそこそこ入っています。

入り口の横に鰻を焼くスペースがあって、炭で丁寧に焼いているのが見えます。
こちらは関東風らしいので、一度素焼きにしてから蒸して、更に焼くっぽいです。

カウンターに座りましたが、串に刺された沢山の生のうなぎが山盛りになっていて、順番に焼いていく様子が見えます。

うな丼(1,600円)をもらいます。
ランチのご飯は無料で大盛になります。

ただ、いつもうな丼やうな重を食べている途中に思い出すのですが、ご飯を大盛にしてしまうと、よほどランクを特上などにしないと、鰻とご飯のバランスが悪くなってしまい、ライスコントロールが難しいのですね。

なので、あまりご飯大盛にしないほうがいいですね。

鰻を食べる器としては、お重よりも丼のほうが好きなので、丼にもランク付けをして、はみ出すぐらいの大きな鰻を乗せるクラスがあっても良いかと思います。

鰻自体は柔らかくていいのですが、もう少し炭焼きのパリっと感が欲しいかもしれないですね。
タレの味は、甘すぎず辛すぎず濃すぎずで良いバランス。

全体的にわりと美味しく頂けました。

うな丼にはお吸い物と漬物が付きますが、こちらはまあ普通の味です。

なかなか好印象だったのは山椒が良い味で、香り高く、舌への刺激もかなりピリピリと来ました。
美味しいうなぎ屋はちゃんとした山椒を使っている印象があるので、これは高評価になりますね。

駅からも近いので、お手軽に鰻を食べるには良いバランスのお店だと思います。

という感じで、次は夜に来ましたが、今回はうな重の梅(2,700円)をもらいました。
夜は鰻居酒屋になって酒と共に串焼きなどを食べる感じで、ボクが行った時は丼やお重を食べている人はいませんでしたね。

ガード下の飲み屋ですから、タバコが吸い放題なのは致し方ないところでしょうか。
ランチは、13時まで禁煙だそうです。

お重はうな丼と違って、お吸い物から肝吸いのバージョンアップです。
うな重は激安とは言えないものの、3,000円以下であれば十分な味と量に思いました。

まあ、安い鰻といえばチェーン店っぽい店などもありますが、そういうお店だと生臭かったり、泥臭かったりと、たいがいは不味いのですが、こちらはそういう臭みやまずさは感じません。

安すぎず、高すぎない、バランスの良いうなぎ屋です。

恥ずかしいことに、肝吸いを飲んでいる時に、手が滑って肝吸いを全部こぼしてしまいましたが、店員さんがすぐにたくさんのおしぼりを持ってきてくれて、処理が落ち着いたら、すぐに変わりの肝吸いを持ってきてくれました。

対応としては普通といえば普通なのですが、なんの迷いもなくすぐに自然に対応してくださったのは高評価です。

リピあり。(^^)

P.S.ところで食べログでは、2011年頃からヤラセ業者などの書き込みが横行し、結果、携帯電話番号認証などの対策が取られましたが、その弊害がいまだに残っていますね。

というのも、こちら「うな鐵将」にもレビュー数1~5ぐらいのレビュアーによる、星4.0~ぐらいのあまり中身の無い高評価レビューが3件ほどありますが、そのせいで未だに「うな鐵将」の総合評価が低いような気もします。

この書き込みは「うな鐵将」の店舗関係者がしたものなのか、もしくは依頼したのかどうなのかはわかりませんが。

ただ、この評価はもう削除できないので、今となってはお店の方からしても目の上のたんこぶでしょう。
誰が書き込んだかもわからないでしょうし、書き込んだ本人も覚えていないレベルに思います…。

そろそろこういう過去の負の遺産的なレビューは、食べログの評価システム的に無視するなりしたほうが良い時期に来ているのかなと思いますね。
まあ、CGMの原則として、簡単に書き込まれたレビューの削除はできないのでしょうけどねぇ。

お店の方にとっても、食べログ(カカクコム)にとっても、食べログユーザーにとっても、なかなか頭の痛い問題です。
(ヽ’ω`)

うな鐵将

夜総合点★★★☆☆ 3.8

昼総合点★★★☆☆ 3.8

関連ランキング:うなぎ | 西日暮里駅日暮里駅田端駅

最高ランクの絶品うなぎ ~ 駒込 活鰻の店 つぐみ庵

最高ランクの絶品うなぎ ~ 駒込 活鰻の店 つぐみ庵
最高ランクの絶品うなぎ ~ 駒込 活鰻の店 つぐみ庵
最高ランクの絶品うなぎ ~ 駒込 活鰻の店 つぐみ庵

美味しいものにうるさい友人から、駒込にずいぶん美味しい鰻屋さんがあると聞いてきた。
「活鰻の店 つぐみ庵」。
こちらは駒込の閑静な住宅街にひっそりとあります。

見た目はまるで普通の住宅で、暖簾がなければまずお店ということがわかりません。
店内も普通の家を改築したような感じで、靴を脱いであがり、6畳ぐらいの部屋がひとつあるだけ。

伺ったのは、土曜日のお昼。
こちらのお店は、予約がほぼ必須、予約をして行っても時間がかかると聞いていました。

この日お昼から予定していた用事がキャンセルとなってしまい、時間がぽっかりと空いたので、これ幸いと電話で空席を確認してオープンの12時にほぼジャストに到着しました。

先客は無しですが、予約客がいるらしく、ボクが入店したすぐ後に2名の夫婦連れがやってきました。
店主からは「ご予約が無いと1時間ぐらいかかりますがよろしいですか?」と聞かれましたが、今日は時間の余裕があるから「大丈夫ですよ」と伝えます。

調理場が見えるカウンターに通されましたが、メニューがありません。
「うな重でよいでしょうか?」とも聞かれないまま、調理がされるのを待っていました。
基本的にうな重だけしかないのでしょうね。

一見気難しそうな店主ですが、実のところ愛想は良く、強い信念と細やかな配慮が素晴らしいです。
また、奥さんも非常に物腰が低く、こちらが恐縮するぐらい丁寧な接客です。

「お客さんは遠くからいらっしゃいましたか?お時間がかかりますが、申し訳ございません」
と言われますが、比較的近くから来たこともあり、今日は時間に余裕があるので問題無いことを再度伝えました。

後からきた予約客は、お酒を頼んでいまして、肝焼きも追加していました。

ゴハンは研いだ後に、炊飯ジャーの中に炭を入れて炊いています。

今回は予約客用に用意していた食材をやりくり(調整)したとのことで、わりと提供時間が短くできたそうです。
もし、生け簀から鰻を取り出して冷やし、イチから捌く場合は2時間かかる場合もあるとのこと。

店主から
「昔はうなぎ屋の2階にあがって、風呂に入ってうなぎが出来上がるのを待つぐらい時間がかかったものなのですよ」
「最近はうなぎをあらかじめ捌いて、あらかじめ蒸したうなぎを焼くだけのうなぎ屋が多いんです…」
「急ぐお客に合わせる鰻屋ばかりで…うなぎというのは本来時間がかかるものなんですよ」
という話を伺いました。

丁寧に捌かれたうなぎは、幻想的な湯気を放つ蒸し器に入れられてしばし蒸されます。
なんでもないような普通の蒸し器の湯気が、美しく見えたのはなぜでしょう。
これは比喩ではなく、本当に美しく見えました…。

こちらでは、うなぎを白焼きにせずに、生のままそのまま蒸す「生蒸し」という手法を使っているそうです。

程よく蒸されたうなぎは、炭の素材を含んだという遠赤外線が出るガス台で丁寧に焼かれます。
そう、こちらでは備長炭ではなく、ガスを使って焼いています。

店主になぜ炭を使わないのかを聞いたところ、使わないのではなく使えないとのこと。

最高級の備長炭は1ケース?10万円もするらしく、かつ炭火の火を維持するのには非常に手間がかかるので、いまはやっていないと。
20年ぐらいまでは備長炭で焼いていたそうですが、うなぎの値段も上昇する昨今、これ以上値段を上げられないという理由もあり、炭火を使うのをやめたそうです。

「炭火はガスに変えられるけど、うなぎの質を落とすわけにはいかない」とのことですが、これは真理なのでしょうね。

うなぎは国産の養殖ものですが、最高クラスのものを使っているそうです。

うなぎを焼いている間、店主は滑らかな手つきで、丁寧かつ慎重にうちわを扇ぎます。
そして、大きな毛抜で、熱さをこらえながら小骨を抜いています。

時折、代わりに奥さんがうちわを使いますが、店主と同じように滑らかに扇いでらっしゃいます。

ふっくらと炊きあがったゴハンをお重に少し多めによそい、焼きあがったうなぎを乗せます。

「大変おまたせいたしました」と出されたうな重はけっこうボリュームがあります。

と、時同じくして出てきた、お漬物、わさび漬け、お吸い物。
そして、特製味噌が隠れたサラダ?が出てきました。

うな重には蓋がされていません。
とても器量の良いうな重で、色も照りも美しいです。

うなぎは表面と皮にパリっとして堅い部分があり、また、全体的にはなんとも言えないふんわりとトロっとした部分がある絶妙な仕上がりです。

焦げている部分は、非常に細かくなっていて、ほのかにサクっという歯ざわりがありました。
生蒸しの調理方法と、慎重に細かくうちわで扇いだ焼き加減の賜物のように思います。

江戸時代から伝わる江戸前のうなぎが、現代に蘇ったかのようです。

ボクは今までうなぎは炭火焼きにこだわってきましたが、ガス焼きでもこんなに綺麗で美味しいうなぎが焼きあがるのかと驚きました。
また、ガスの匂いは微塵もしません。
これは経験したことがないレベルです。

タレはちょうど良い塩梅。
気持ち甘めですが、これはボクが好きなタイプ。
タレがお米にさらっとまとわるような感じで、ほろりとしています。
さらり&ほろり、の微妙な加減が凄い。
これまた比喩ではなく、本当にさらり&ほろりとしているんですよ。

うなぎの変な匂いや生臭さなどは皆無ですね。

こちらのうなぎ、一言でいうと
「とても美味い、凄く旨い」
です。

これまで食べたうなぎの中でトップ……でしょうね。

醤油などはどれも最高級のモノを使っている訳ではないと思うのですが、丁寧な仕事と確かな技術で、最高クラスの料理になっていると感じます。

こちらのうなぎは、1日10食程度しか提供できないそうです。
なるほど、うなぎひとつ焼くのにこれだけ丁寧な仕事をしていれば、大量に作ることは難しいでしょうね。
少しのお客に対して最大の対応をしています。

お代は4,500円。

店主から
「お値段が高くて申し訳ございません」
と言われました。
確かにランチとしてはお高めな金額なのは正直なところですが、これだけのクオリティの料理ですから、これはお値打ちと言えるでしょう。

数年前はどんぶり一杯のうなぎの稚魚が100万円だったのが、いまは300万円になっているそうで、うなぎの高騰は今も続いているそうです。

炭火焼きとガス焼きの話をしてくれた時に
「うちはガスですが、隣に炭焼きのうなぎ屋ができても負けませんよ」
という話を聞いて、
「店主は単に物腰が低いだけでなく、やはりその胸の内には、誰にも負けない技と仕事に対する自信と自負が漲っているな」
と感じました。

これだけ調理も接客も丁寧なお店だと、あまり他の人に教えたくないような感じもします。
…が、このレビューを読んだご縁のある方には、是非訪問して頂きたいと思います。(笑)

帰り店を出る時、店主と奥さんが玄関の外まで出てきて、
「本日はお時間がかかって申し訳ございませんでした。ありがとうございました」
と深々と頭をさげてお礼をくださいました。

ボクも「本当に美味しかったです。また来ます。」と、おじぎをして店を後にしました。

特別高級なお店では無いですが、美味しいうなぎを頂いたと同時に「感謝して料理を頂戴する」という稀な気持ちにさせてくれる、貴重なお店でした。
最高の隠れ家料理店ですね。

店主曰く
「昔、うなぎは特別なことがあった時に食べられる料理です。うなぎを食べるということは大変なことで、ご近所さんに触れ回るぐらいのことでした」
という逸話がしっくりきました。

ボクも、今度は何か「ハレの日」に伺って、また美味しい鰻を頂きたいと思います。
いつまでも美味しいうなぎを焼いて下さいね。

リピあり。(^^)

活鰻の店 つぐみ庵

昼総合点★★★★ 4.8

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うなぎ居酒屋で頂く激安国産鰻 ~ 神田 うな正

うなぎ居酒屋で頂く激安国産鰻 ~ 神田 うな正

神田駅近くに激安の美味しいうなぎ屋さんがあると聞いてきた。
神田西口商店街にあるこちらのうな正は結構有名店らしく、雑誌などにも取り上げられているそう。
この商店街、都心部にあるわりにはこじんまりとしていて、下町っぽさも残っているような感じです。
いい雰囲気ですね。

わりと小さなお店ですが、普通のうなぎ屋さんというよりは、うなぎ居酒屋といったほうが良いでしょうか。
席についたら、隣にいたお兄さんが本気で寝ています。
どうも日本酒を6本も飲んだようで潰れていますね。
これは居酒屋っぽい。
もっとも夜に行ったからそう感じたのですが、昼の雰囲気はまた違うのでしょうね。

うなぎがダブルの丼がオススメとのことですが、ここはやはりベーシックな980円のうな丼を頼みます。
3分ほどで出てきたのは、お新香とお吸い物。
そして、5分もたたないうちに、うな丼が来ました。

まずお吸い物は、少しチープ系な味がします。
味わい深いという感じではないですね。

うなぎは思ったよりは大きいです。
うなぎ自身の香りはあまりしません。
タレは甘みがないタイプというかしょっぱい感じです。
これはこれでありなのかもしれないなぁ。
炭焼きではないのですが、パリっと焼いてあって、裏側などは蒲焼きというか焼き魚っぽくもあります。
ただ、単に固いわけではなく、ちゃんと身はやわらかいです。
やわらかいというか、少しふにゃふにゃしてる感じかな。
それでも、山椒をかけてガツガツ食べると、それなりにうなぎを食べている感はあります。

どうやら静岡から毎日うなぎが届けられているみたいですね。
もちろん養殖うなぎですが、いまどき天然うなぎを出しているところのほうが珍しいでしょうからね。

このお店の正しさは、安い国産鰻を、手早く食べさせてくれるというところでしょうか。
うなぎという食べ物は高級な部類の料理ではあるのだけど、特にうな丼はサクっと食べられて庶民にぴったりです。
個人的には行儀の良いうな重よりも、うな丼のほうが好きです。

そういえば、商店街をパトロールしてたら、近くにうなぎのチェーン店である宇奈ととがあったけど、やっぱり宇奈ととよりは美味しいと思いました。
宇奈ととは炭焼きという点では評価できるのですが、鰻が生臭いという記憶が強いですからね。

JR神田駅からも近いので、山の手線に乗ってサクっと気軽にうなぎを食べに来るというのも良いと思います。
リピあり。(^^)

うな正

夜総合点★★★☆☆ 3.7

関連ランキング:うなぎ | 神田駅新日本橋駅淡路町駅

ファストフード的なうなぎ屋さん ~ 銀座 鰻 登亭 銀座店

ファストフード的なうなぎ屋さん ~ 銀座 鰻 登亭 銀座店

「うなぎ」×「銀座」といえば、有名店が多くてかなり高級なイメージ。
そんな銀座のウナギ屋さんの中ではお得プライスで食べられるのが「鰻 登亭」。
店構えはわりとイマドキというか、かなりライトな感じなんですが、実は登亭は50年以上の歴史があるお店だとか。

銀座や築地などの老舗系のうなぎ屋は、夜のラストオーダーの時間が早くて20時を過ぎたらもう食べられないところもある。
しかし登亭は21時までやっているので、サクっと食事を取りたい時にも使い勝手が良いのです。
たしか日中も通し営業だったと思うのだけど、これは便利ですね。
ボクの場合、お昼の時間が14時を回っていたりだとか、軽めの1人の夕食を取るときに20時を過ぎていたりすることがあるので、何回か利用しています。

しかも値段は普通のうな丼なら2,000円以下で楽しめて、まあ、土地柄を考えれば十分納得プライスかな。

なるほど、老舗の登亭は、早い、安い、旨いを追求したら、こういうコンセプトのお店になったんですね。
江戸の食べ物って、丼ものなんかはこれが正しい方向性かもしれないです。

うな丼の値段は安いだけあって、うなぎの量が少なくて一切れのみ。
ちゃんと食べたかったら「うな重の竹」ぐらい行きましょうか!!ってことになるんですが、そうなると3,500円ぐらいになってしまう。
となると、こういうカウンターで食べるライトなうなぎよりは、築地の宮川や竹葉亭に行ってちゃんとした鰻を食べたほうがいいと思いますが。

肝心の味は悪くはないです。
タレの味もバランスが取れていると思います。
うなぎの身もふっくらしています。
肝吸いはちょっと生臭さがありますが、まあ許容範囲ですかね。

あまり周りの目を気にせずに、ファストフードのようにサクっと食べられる銀座のうなぎというのは、それはそれで価値があると思います。
リピあり。(^^)

新橋 登亭 銀座店

夜総合点★★★☆☆ 3.3

関連ランキング:うなぎ | 銀座駅銀座一丁目駅有楽町駅

ドラマ版「孤独のグルメ」に出た焼鳥&うなぎ ~ 赤羽 川栄

ドラマ版「孤独のグルメ」に出た焼鳥&うなぎ ~ 赤羽 川栄
ドラマ版「孤独のグルメ」に出た焼鳥&うなぎ ~ 赤羽 川栄
ドラマ版「孤独のグルメ」に出た焼鳥&うなぎ ~ 赤羽 川栄
ドラマ版「孤独のグルメ」に出た焼鳥&うなぎ ~ 赤羽 川栄

孤独のグルメというドラマのSeason3、第1話に出てきたお店。(原作は漫画)
「北区赤羽のほろほろ鳥とうな丼」という回で、ドラマの冒頭の場面では「プチモンド」という喫茶店にも立ち寄っていた。

とある、天気の良い日曜日の午後に赤羽に行ってみた。
今回ドラマのマネをして、ボクもプチモンドに寄ってフルーツサンドを食べてからこのお店に来た。

来店したのが16時ぐらい。
事前調査で並ぶ覚悟だったのだけど、店につくと「今は満席だけど、もうお会計をしているお客さんがいる」とのこと。
なので一応、店に名前と電話番号を伝えて、空いたら電話をしてもらうことにした。
待っているあいだは、赤羽の見学です。
浅草などとは少し違った、渋い店がありますね。。。

一回りして戻ってくると同時に入電。
そのまま2階のお座敷にあがる。

ドラマでみた「ほろほろ鳥のお刺身とタタキ」は残念ながら売り切れ。
「ほろほろ鳥の串焼き」も売り切れ。
ガーン。
まあ今日は初回だし、店の雰囲気をだいたい掴めれば良い、と方向性を変えました。

頼んだのはほろほろ鳥の「ほろスープ」と岩手県産 五穀味鶏の串焼き「ねぎ間」「ささみ(ゆずこしょう)」「てごねつくね(山椒)」と、うな丼が品切れだったので、「うな重の上」。

ほろスープは良い味が出ていてなかなか味わい深い。
ねぎ間はモモ肉かと思ったら、レバーなどいろんな部位が刺さっていて面白い。
ボクはレバーが臭みがあるので、好きじゃないのだけど、ここのレバーはなかなか美味しかった。
でも、ちょっとタレがくどかったですね。

今回一番美味しかったかなと思うのが「ささみ」で、焼き加減がレアで非常にいい感じ。
つくねは山椒のつぶが良い香りと歯ざわりを出していていい感じでした。

ラストオーダーが近かったこともあり、焼き鳥とうなぎがほぼ同時に出てきてせわしなかったけど、まあ、これは仕方ないかな。

で、肝心の「うなぎ」はですね、炭焼きでは無いこともあって、それほど感動的ではなかったかな。
うなぎがちょっと生臭いような気がしました。
とはいえ、ちゃんと肝吸いもついた、2,200円のうなぎとしてはまあまあですかね。

奈良漬けはしっかりお酒の味がする、五郎さん(ドラマ主人公=井之頭五郎)が言うように「いい奈良漬け」でした。
酒は飲めないけど、これは好きな味。

このお店はうなぎより鳥をメインに考えた方がよいでしょうね。

「ほろほろ鳥一式」「うなぎのオムレツ」と、隣で美味そうに食べていた「鳥なべ」は次回のリベンジかな?
酒飲みの友達と来ても良いかも。リピあり。(^^)

川栄

夜総合点★★★☆☆ 3.5

関連ランキング:うなぎ | 赤羽駅赤羽岩淵駅

日本最高ランクの鰻丼 ~ つきじ 宮川本廛

日本最高ランクの鰻丼 ~ つきじ 宮川本廛

大好物のうな丼。
最近は鰻の高騰もあって美味しい鰻を気軽に食べることが難しくなりました。

鰻の素材もさることながら、技や腕が重要な食べ物だと思うので、やはり名店で食べるのが良いでしょうね。
グルメな方なら誰でもが知っている「つきじ 宮川本廛」。

今回はランチをごちそうになったのですが、同伴してくれた方が店に入るなり、
「うな丼のニ、肝吸い、3つね」と。

最初は「ニ?」「に?」何が「に?」
と思いましたが、メニューを見て納得。

イロハニホヘトのニで、最高ランクってことね。
※ちなみに、写真は「ハ」でゴハン大盛りです。

まあ、その辺の鰻屋に行っても2,000円ぐらいは平気でかかるわけで、そんな鰻屋はゴムみたいな鰻だったり、ドロ臭かったり、ベショベショしてたりして…。
そう考えると、宮川は美味しいし、コストパフォーマンス良いということになる。
味は昔と変わらず、関東風でふっくらして美味しい。

あと、ツケモノや奈良漬けも美味しいし、山椒の香りも良い感じ。
まあ、マグロの刺身とかがメニューにあるのはどうかと思うけど、これもまた一興なのかな。
それとミネラルウォーターがメニューにあるのも面白いね。

鰻好きの方には是非食べてもらいたいですね。
また行きたいな。

宮川本廛

昼総合点★★★★ 4.5

関連ランキング:うなぎ | 新富町駅築地駅東銀座駅

銀座の隠れていない名店 ~ ひょうたん屋 銀座1丁目店

銀座の隠れていない名店 ~ ひょうたん屋 銀座1丁目店
銀座の隠れていない名店 ~ ひょうたん屋 銀座1丁目店

昔よく通っていましたが、久々に訪問しました。
以前のお店は戦後に建てられたかと思うような、いかにも壊れそうな、味のある建物で、団扇で仰いだ炭で焼かれた鰻の香ばしい香りが銀座の街まで漂っていました。
狭くて古くて、月島の居酒屋の名店、岸田屋を思わせるなんとも味のあるお店でした。

さて、新しいお店は、綺麗すぎるジャイアンの如く違和感がありました。
味は昔と変わらず美味しいのですが、何か味気ない。。。

値段もあがっていましたねぇ。
昔はランチ1,200円ぐらいだったと思いますが。
今回は2,000円ぐらいしたような。。。

ただですね、最近なにか化学調味料っぽい感じがして。。。特にお吸い物とか。
と思ったら、案の定、それっぽい瓶を発見してしまいました。
(>_<)銀座や築地近辺には、美味しい鰻屋がたくさんあるので、前まではひょうたん屋は第一候補にあがってくることが多かったのですが、いまはちょっと昔ほどのありがたみが無くなってしましました。それでも、もしひょうたん屋が地方都市にあったら、ナンバー1になるくらいのレベルではあります。

ひょうたん屋 1丁目店

昼総合点★★★☆☆ 3.5

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下町の激安うなぎ ~ 駒込 うな菊

下町の激安うなぎ ~ 駒込 うな菊

JR駒込駅からほど近い、アザレア通りという商店街っぽいところから少し曲がった場所にひっそりとあるお店です。
シトシトと雨が降る夜のせいか、19時ぐらいに訪問しましたが誰もお客がいませんでした。
お店はお世辞にもキレイとは言えない、雑多な感じです。

うなぎを食べることには決めていましたので、とりあえず一番安いうなぎを頼みます。
1,200円ぐらいだったかな。

待ち時間はあまり無く、割りと早めに出てきます。
焼いているのは炭ではないようですね。

うなぎはわりとアッサリしているのですが…。
なんというんでしょうね、これは「ウナギ」というよりは、なんか「アナゴ」のようです。
うーん、値段相応というか、あまりあの「ウナギ臭さ」というか泥臭さや生臭さはないのですが、ウナギ食べてる感も無いのです。
どうもこの身の厚さもアナゴっぽい。

まあ、悪くはないんですが、ここで3回うなぎを食べるならば、1回だけでいいのでつきじ宮川本廛に行ったほうがトータルでの満足度は高いように思います。

とはいえ、その辺の2,000円ぐらいの下手なうな丼よりはマシかもしれません。
もう一度リピしてみましょう。

うな菊

夜総合点★★☆☆☆ 2.5

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