3Dは普及しない(不要な)・・・はず

トロン・レガシーの3D、字幕版を映画館で観た。

3D映像や技術はかなり昔からあるし、アバターでワイワイと騒がれていたし、2010年は3Dテレビ元年などと言われていたので、ちょっと時代遅れ感はあるが、持論を書いてみよう。

まず、3D映画や3Dテレビの立体映像は何かがおかしい。
3D映画や3Dテレビは、現実の立体視とかけ離れていて、いかにもレイヤーで合成されている感じがする。

例えるなら・・・飛び出る絵本に近い感じだ。

飛び出る絵本

現実感や臨場感を出すと言うよりは、まだまだエフェクト(映像効果)の為のエフェクトとして使われていると思う。
映像の化学調味料みたいなもんだ。


こちらのブログに書いてあることが興味深い。

以下、引用

人間は(動物も)ふだん二次元で視覚情報を処理している。できるだけ二次元で処理して、必要なときだけ必要な範囲で三次元処理に移行する。なぜそんなことになっているのか。理由は二つ。

一つは、三次元処理は疲れるから。
三次元処理は二次元処理に比べて、より多くのリソースを消費する。数学も生理学もわからないんだが、たぶん10倍や100倍のオーダーでは収まらないだろう。
あることができるからといって、人間はそれをするわけではない。人間には走る能力があるが、だからといっていつも走っているわけではない。ふだんは歩いていて、必要なときだけ必要な分だけ走る。視覚情報の処理についても同じで、ふだんは二次元で処理して、必要なときだけ三次元で処理する。そのようにしてリソースを節約している。

もう一つは、二次元で足りるから。
三次元情報を二次元に圧縮しても理解可能なことは、映画、絵画、写真などの表現が成り立っていることでわかる。二次元に圧縮すると理解できなくなってしまうとしたら、映画もテレビもありえない。
三次元情報や二次元情報を一次元(一本の直線)に圧縮すると、元の姿はわからなくなってしまうが、三次元を二次元(平面)に圧縮しても、元の姿を知るのに必要な情報は大部分保存される。二次元で足りてるわけです。

引用、終わり

上記にあるように、3D映画を観ると本当に疲れる。
トロン・レガシーを観終わったとき、目が真っ赤に充血した。

人間は利き目があって、恐らくほとんどは利き目の2Dで脳内処理をしていると思う。
で、必要なときだけ両目で立体的に補完認識していると思われる。
(医学的な裏付けは無いし、実際のことは分からないけど)

現実世界では、手前の物体と奥の物体を見るとき、自分の意思でピント・フォーカスを合わせられるが、3D映像は、強制的に映像にピントを合わせ無くてはならない。

ここが気持ち悪い。目と脳が疲れる。

しかも3D映画の外国映画の字幕版なんかは、字幕が一番手前に飛び出ているので、字幕を読むために手前の字幕にピントを合わせ、読み終わったら奥に広がるウソくさいエフェクトチックな映像にピントを合わせなくてはならない。

これが2時間も続くのだから、かなりの苦痛だ。
(まぁ、英語が十分にわかる人は多少いいのかもしれないが、英語がわかる人も立体字幕は邪魔だろう。字幕なしの映画や吹き替え版は多少はマシかもしれないが)

では、字幕が無ければいいのか?
そういう問題では無いと思う。

現在の3D技術には根本的な問題があると思う。
現実の3次元の世界は3Dテレビで見えているようには見えていない。

3D映像は立体的に見えるだけで、現実とはかけ離れている。
映画監督や3D技術者(3D/VFXエディター)、メーカーはなんでそれに気がつかないのか?

リアルさを求めるなら、3Dなんかより画面サイズ(臨場感)と解像度を上げたほうがいいはずだ。

普及には時間がかかるが、スーパーハイビジョン、4K2Kハイビジョンで見る2D動画がもっとも現実の3次元の映像に近いかもしれない。
NHKのスーパーハイビジョンを実際に観たことがあるが、あれは3D映像より現実に近いリアルな映像だった。

また、3D映画よりも初めて自宅で80インチのハイビジョンプロジェクターで、東京ドームの野球の試合を観たときのほうが感動が大きかった。

手前にあるネット、バッター、スクリーンの奥行き感は2D映像であるにも関わらず、下手な3D映像をナチュラルな奥行き感のある映像という意味で超えていたと思う。

(もっとも、3DはVHD時代にもあったし、ファミコンにもあったぐらいだし別に2010年に始まったわけでもないし)

後は、言われ尽くされているが、専用メガネが必要なのも不便だし、家庭用テレビの3Dは、全くといっていいほど必要無いと思う。

映画以外で、3Dで見て有効なコンテンツなんてほとんど無いだろう?
クダラナイお笑い番組なんて3Dで見ても仕方ないし、ニュースや天気予報なんてテキストでもいいぐらいなのに。

という訳で、スターウォーズのように、ホログラムで完全に立体で表示されるようになったり、グラスレスで現実世界と変わらないぐらいに自然に見れるディスプレイが登場すれば良いが、昨今の3Dは「業界のお祭り」にしか思えない。

だって、地デジ化が終わってテレビの販売数も落ち着いたら、差別化するのって3Dぐらいしか無いからねぇ。
テレビは耐久消費財だから、(普通の家庭では)ポンポン買い換えるような商品じゃないし。

3Dテレビの購入を考えている方は、同じ値段の3D非対応で少しでもサイズの大きなテレビを、また、映画を自宅で本気で楽しみたいならハイビジョン・プロジェクターと100インチ級のスクリーンと7.1chサラウンドシステムを買ったほうが良いかと思いますょ。

P.S.実は、自分が体験した映画館の設備やコンテンツが悪いだけで、もしかしたら本当はリアリティにあふれて、疲れない素晴らしい3D映像があるのかもしれませんが・・・ね。

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